冒険記録日誌
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2016年03月26日(土) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その4

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 あてもなく島を歩くのは止めよう。工場のフェンスは鉄壁のようだが、南の港湾道路につながる出入口なら変化があるかもしれない。
 俺は脳内で地図と現在地を思い浮かべ、南を意識して進む。
 やがて不気味な音が響いてきた。上空を見るとロープウェイが荷物を運搬して走っていた。鋼鉄製のワイヤーロープが軋む音だったようだ。

 ヽ(*>∇<)ノ やったよ!初めての場所に移動したよ!

 ここからは北を意識して歩く。道中に蔦をくねらせた植物に襲われたものの、なんとか工場に到着した。
 あいかわらずフェンスが張り巡らされているが、近くの大木から建屋の屋上にロープを延ばせば侵入ができそうだ。夏美と付近の監視装置を掃除すると、大木の股で夜がくるまで休息をとった。これで3番目の関門は突破できたようだ。

 数時間後、暗闇に紛れてロープをつたい、工場に忍び込む。脱出の事も考えてロープはそのままにしておく。
 いよいよだ。屋上から扉を開けて潜入する。
 通路には巡回中の警備兵が何人も巡回している。それに夜中とはいえ、工場も稼働中らしく、技術者も見かける。
 部屋に隠れて警備をやり過ごしながら、俺と夏美は印刷機目指して進んでいった。

 4番目の迷路は一方向システム。延々迷う心配がないのはありがたい。
 後退するような選択肢を選ぶと屋上まで戻ることになり、「屋上に逃げたこと自体が敗北を意味するのだが、君は再挑戦することができる」と、よくわからない事を作者に言われて、潜入スタートからやり直しになります。これを何度も繰り返しました。
 基本的に工場の心臓部を目指して進む選択肢を選ぶのが正しいようですが、警備兵に見つかると交戦となり、撃たれてゲームオーバーです。

 
 印刷所に時限爆弾を設置し、破壊。夏美がおとりになって、警備兵の注意を引き付けている中、慌てふためいて飛び出してきた技術者を狙撃して殺害した。
 工場は爆発音と怒号でパニックだ。俺は派手に手りゅう弾と機関銃の掃射をぶちまけながら夏美と合流して工場の出口を目指して走った。
 フェンスを手りゅう弾で爆破し、工場から脱出成功!4番目の関門も突破して任務は成功した。後は、俺たちが無事帰還できるかどうかだ。

 工場の爆発音を背後に、俺と夏美は水上スクーターを置いた鍾乳洞を目指す。
 真っすぐ進むか?左へ曲がるか?右へ曲がるか?
 ちくしょう。コンパスが狂っているようで現在地と方角がわからない。まるで迷路だ。
 しかし狭い島だ。背後の爆発音と反対に進めば、最悪でも海岸線には出られるだろう。そう思ってひたすら真っすぐ進む道(選択肢)を俺は選び始めた。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。それにここはさっき通った道(パラグラフ数)だったような気がする。
 おかしい、どこかで迷ったか?罠の回避もしながらなので、完全に直進はできないのだ。少し左に曲がって進んでみるか?
 潜入前に見かけた落とし穴に遭遇して、回避。もっともこんな穴は無数にあった。ここはどこなんだ?

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 走れども走れども海岸線は見えてこない。東西南北5キロほどの島だ。なぜ海が見えないんだ?無茶苦茶に進路を変更してみる。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 ハッとして足を止めた。木陰に警備兵が一人待ち構えていたのだ。夏美と二手に分かれて接近して射殺する。これだけ足止めを食らっていたら、先回りもされて当然だ。
 次に銃声!ピアノ線をひっかけて、設置されたライフル銃に自動的に狙撃されたらしい。当たらなくて幸いだった。あせらず平静に慎重に動かなくては。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。 
 また落とし穴に遭遇した。もちろんこれは回避。
 立て続けに大きな爆発音があった。どこかに貯蔵してあった燃料にでも引火したのだろう。振り返ってみたが、鬱蒼と茂る木々が邪魔で様子がわからない。銃撃音が近くでする。追っ手が近くまで来ているらしい。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。木陰にいた警備兵を夏美と二手に分かれて射殺する。
 しばらく走り続け、追っ手が接近していないことを確認すると、ほんの少しの休みをとった。敵もこの密林には手を焼いているようだ。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 ふと、子どもの頃に読んだ海外の小説を思い出した。海難事故に遭い、南国の小島に流れ着いたが、そこは年もとらず、死ぬこともなく、船を作って脱出しても大波にあって転覆し、溺れることもなくまた島の浜辺にうちあげられてしまう、島から永遠に出ることもかなわない、という不思議な話しだ。まるでその主人公になった気分だ。いや考えすぎだ、余計なことを考えている余裕はない。首をふって先に進む。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 銃声!ピアノ線をひっかけて、設置されたライフル銃に自動的に狙撃されたらしい。幸運にも当たらなかった。しかし、前にも同じような経験をしたはずだ。

 また爆発音だ。これで何度目の爆発音を聞いたのだろう。
 もう捕まってもいい。誰か俺をこの牢獄から救い出してくれ!

 無限ループおかわり。いただきましたっ!( ̄▽ ̄)ゞ

続く



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