冒険記録日誌
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2016年03月21日(月) 秘密諜報大作戦(若桜木虔/光文社文庫) その3

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないでください。)

 島選びのシーンから再スタート。今度は違う島を選んでみます。

 水上スクーターで上陸を試みる。
 サンゴ礁は壁のように水中にそそり立ち、海中すら簡単な迷路のようだ。そのうえ、この海域にある危険はサンゴ礁だけでないことがほどなく判明した。
 なんと島の周囲には巨大タコや巨大イカが住み着いていて、こちらを見とがめると襲ってくるのだ。戦いを挑むが、あっけなく弾き飛ばされてしまう。
 もう駄目なのか……。いや!もう一つ選択肢がある。装備を全て捨てて、島を目指すのだ。

 いやいや、その選択肢はさっきの無限ループと同じパラグラフ数になっているよ。とっとと、諦める選択肢に進み、さらに別の島を選んで再スタート。結局、展開が進んだのは4番目に選んだ最後の島でした。

 サンゴ礁に空いた天然の洞窟を発見し、くぐって進む。警戒中の巡視艇をやり過ごし、巨大エイの追跡を振り切ると、鍾乳洞らしき洞窟から島に上陸できた。
 しかし、まだここは島の海岸にすぎない。目の前の崖を超えないと、本当の上陸とはいえないのだ。崖を登るか崖を左に回り込むか、右に回り込むかの3択になった。ぐずぐずしていると、海上を巡回している巡視艇に発見されてしまう。
 うーん。今回もどれが正しいかなんてヒントはないな。
 体重の軽い夏美を先に、大岩に取り付いてなんとかよじ登る。途中、夏美が足を滑らせはしたが、大事にはいたらず、登頂に成功。ここでやっと一息ついた。
 とりあえず、2番目の関門も突破したようだ。

 ここも間違うと無限ループに回り込みそうで怖かった。指セーブありで遊んでいるのに選択に緊張感があるのは凄いです。

 島の上にあがると、島の簡単な地図(挿絵あり)を見る。それによると、島の中心部に目的地の工場があり、その周囲を森や草地などに覆われた自然が取り囲んでいる構図のようだ。島の南部に港があり、運送用のロープウェイと、港湾道路が工場まで伸びている。あと工場の敷地内にヘリポートがある。この島の外界との接触方法はこれで全てのようだ。
 道路をたどって正面ゲートから入るのは当然無理なので、俺は夏美と背面から工場に接近することにした。
 これがまた迷路状になっている。ちくしょう。また迷路かよ、とグチる間もない。地面からは毒ガスの出る細い管、地雷、赤外線監視装置、果ては落とし穴に槍のコンボという原始的なものまで、何にも考えずに作者が適当に狡猾な監視者が無秩序に設置した罠のオンパレード!
 しかも10メートル級の大蛇が徘徊し、でかい植物が野生の猿を捕食していやがる。こいつらは軍の開発した生物兵器だろう。
俺は夏美に銃を使わないように命令した。潜入がばれるだけでなく、下手に化け物達に刺激を与えたらどうなるかわかったもんじゃない。
 やっと工場の外部ファインスまで到着したと思ったら、近くを走っていた野ネズミがスゥと宙に浮くと、フェンスに吸い寄せられて黒焦げになる。フェンスに張られた高圧電流が、すさまじい磁場を作っているのだ。ここからの潜入は不可能だ。他の入り口を探さなくてはいけない。まったく、なんて厳重な警備だ。さすがの俺も頭がクラクラしてきやがった。
 しかもさっきから、同じ罠を何度も回避しているんだよな。やばいな、このまま永遠に迷ってしまいそうだぜ……。

 任務はニセ札工場の破壊だよね?バイオハザードみたいなウィルス研究は関係ないよね?不思議を通り越して、不可思議なトラップの連続に、気分はもう悪夢の国のアリスです。作中の描写では、敵のIT技術は日本より10年は遅れているらしいですが、バイオテクノロジーはどれだけ発達しているんだ。
 なお、これらの罠だの巨大生物だのにやられてゲームオーバーになることは基本的になく、これらの障害は文章上の演出のみの存在です。主人公達が勝手に回避してくれるので、罠の解除を試みたり戦ったりする選択肢はなく、ゲーム的にはただの迷路ゲームが延々と続いているだけです。
 もっとも、他のゲームブックで時々見かける「道は北(89)と東(274)に分岐している。」のような文章の骨組みしか書いていない迷路を延々と歩く作品よりは、ずっとマシですが。
 しかし、同じパラグラフを堂々巡りになり始めると、いつの間にか無限ループに入り込んだかもしれない、いや、もしかするとした崖を登った時点で無限ループに入っているのかもしれないという不安がじわじわ沸いてきました。
 試しにさっきの崖を登るか避ける選択肢まで戻って、崖を回り込む選択肢の結果を読むと、監視装置に引っかかり、警報のなる中を延々々々々々と逃げ続ける展開になっていました。これはこれでさっきの不安を裏切っていなかった。


続く


山口プリン |HomePage

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