冒険記録日誌
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| 2009年11月23日(月) |
伊賀忍法 必殺!(スーパー頭脳集団アイデアファクトリー/桐原書店) その1 |
スーパー頭脳集団アイデアファクトリー作品、第7弾のゲームブックは、忍者ものです。 忍者とはなかなか珍しい題材です。他のゲームブックで忍者が主人公というと「タイガー暗殺拳」と「忍者への道」の2作くらいでしょうか。 前者はカンフーや超人的忍術を使う忍者という“外人が何か勘違いしてる系忍者”、後者は比較的真面目に歴史資料を参考にしたと思われる“現実路線系忍者”だと作風を表現すると、この作品は“少年漫画系忍者”といえそうです。 なぜなら、ゲーム中の使用できる10種類の忍術が、催眠にかける「瞳幻の術」、姿を隠す「隠形の術」、鷲にのって空を飛べる「鷲寄せの術」、自分の声の発生地点を変える「遠話の術」など、いかにも白土三平や山田風太郎あたりの漫画に登場しそうな感じなのです。 ストーリーの方も、主人公は家康に仕える服部半蔵を頭目とする伊賀忍者の一人という設定がそれっぽい。今回の使命を説明すると、大阪夏の陣が終結し天下を盤石なものとした徳川家康に対して、藤岡三郎正綱という越州の武将が家康を暗殺しようと企てていることが発覚。表ざたにせずに決着をつけるため、逆に正綱を暗殺するべく君が選ばれた!というものです。 能力値や戦闘システムなどのゲームシステムについてはFFシリーズと大体一緒といえばわかりやすいと思います。忍術については、使える回数に制限があって、どの忍術が何回使用できるかを、キャラクター作成時に決定しておけなければなりません。このあたりは「バルサスの要塞」の魔法システムに近いです。(ルールだけでなく、冒険の目的も同じ暗殺であり、敵の居城に潜入するところからゲームが始まるところまで一緒のため、和風バルサスの要塞といっていいかも。ただし妖怪は登場しませんし、正綱は亡き太閤秀吉への忠義のため、大阪の役で卑劣な手段をとった徳川家康に敵対しているという人物なので、勧善懲悪的な悪役ではないです)
もう一つ、特筆すべきゲームシステム的な特徴は、主人公に3人の部下がいることです。主人公は3人の中から1人を相棒として選んで、常にペアで行動しなければなりません。 相棒は主人公と同じく技術点がや体力点が設定されていて、戦闘にも加わります。戦闘力は高いが喧嘩っ早くて隠密行動が苦手な奴とか、水中での戦いが得意な奴とか、部下には個性があってなかなか選びがいがあります。 この相棒の存在と予め使える忍術を決めておくルールのため、どんなキャラクターメイクをして、プレイを開始すればいいのかを考えるのがなかなか楽しく、ゲームを開始する前から期待させられました。 さっそく、ゲームを始めてみましょう。
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