冒険記録日誌
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| 2009年09月01日(火) |
もしもリビングストン作品が「涼宮ハルヒの憂鬱」みたいだったら |
エンドレス蘇る妖術使い
何かおかしい。何となくそんな気がした。 ドクロ砂漠での冒険から数年が過ぎた頃、月岩山地のふもとにある騒々しい町、チャリス町は今、1つの噂で持ちきりになった。 少し前、大鷲の背に乗って、南へ飛んでいたエルフが、大地に異様な臭気と煙を吐いている”裂け目”をみつけた、というのである。 妖術師ラザックの復活を確信した君は、ヤズトロモから「ラザックの剣」の捜索を頼まれ冒険に旅立った。 だが、この景色、あの怪物もすでに見た気がする。
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シャム「つまり、こういうことです。我々は同じ冒険を延々とループしているのですよ」 君「そんな非現実的な事を明るく言われてもな。シャム、自分で何を言っているのかわかっているのか?」 シャム「わかっています。これ以上ないというくらいにね。さっきボーリーと話し合ったのですが、おかげで僕にも確信が持てました」 君「何の確信だよ」 シャム「我々は何度も同じ冒険を経験しているということです」 君「それはさっき聞いた」 シャム「正確にはあなたの旅が始まってからこの使命が失敗に終わるまでの間ですね。決して終わらないエンドレス蘇る妖術使いです」
君「さっきから気になってたが楽しそうだな。お前」 シャム「ここ最近、頻繁にあった既視感の謎がようやく解けたものですから。今思えばあれは記憶のリセットからこぼれおちた残滓としか言いようのないものだったとわかります。あなたもそうだったのでしょう?」 君「ひょっとして、タイタン中の人間が感じているのか」 シャム「それはないようです。僕やあなたは特別な事例なんですよ。世界を救うヒーローに近しい人間程、この異常を感じ取れるようになっているようです」 君「じゃあ何が原因だ?」 シャム「本当にラザックに負けてしまっては、世界が終焉を迎えてしまう。時の神クロナダ、我々をサイを振りながら誘導する者、まあ正体はわかりませんが、そのような上位世界に位置する存在が我々にチャンスを与えてくれているのでしょう」 君「で、俺に如何しろと?」 シャム「言わずともわかるでしょう。ラザックを倒せばよいのですよ。世界は救われ世の中は平穏な未来を築き上げるというシナリオです。それからヤズトロモ氏はこの冒険が繰り返されていることに既に気づいていたのではないでしょうか」 君「そうなのですか?」 ヤズトロモ「そうだ」 君「ちなみに・・・その繰り返しとやらは何回目です?」 ヤズトロモ「今回が15498回目になる」
その発言に君の思考は一瞬停止した。15498?15498って何だ?ヤズトロモさん、あなたは何を言っているんだ?? 君「それはマジな話ですか?」 ヤズトロモ「そうだ」 君「それだけの回数、俺達は全く同じことを繰り返してきたのですか?」 ヤズトロモ「必ずしもそうではない。15498回中、クールの遺体を発見できなったパターンが437回ある。盲目の老人に出会ったが無視してしまったパターンが2391回目と11054回目の2回。ガーガンティスと出会ったパターンは9025回であるが、その内容は4つ。アイテムを正しく使用する、アイテムがなく直接戦って」 君「いや、もういいです」
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ラザック:技術点12 体力点20 (特殊ルール:2回続けてラザックの攻撃を受けた場合、君は即死する)
最後の戦いになって、またも既視感が襲ってきた!それも今までにない強烈なやつだ。 ここでラザックに負けてはだめだ。ここで倒れたら1万何千回と繰り返してきたこの冒険をまた繰り返す羽目になっちまう。だが、こんなバカみたいに強い奴にどうすれば勝てるんだ? 冒険の中にヒントはあったはずだ。だがそれは何だ?対処できるアイテムや情報はないのか? 連続して攻撃をくらい、ラザックに顔面をつかまれた。どんどん精気が吸い取られていく。 もう知らん。どうにでもなれだ。 明日が来ようがこまいが、まあそれはそん時の俺に任せりゃいいか……。
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