冒険記録日誌
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2009年08月12日(水) サムライ・ソード(???/ボビージャパン) その1

 「萌えともっともかけはなれたファイティングファンタジーシリーズをラノベ化しよう」という数年前なら冗談にしか思えない企画も、前2作がそれなりに売れたのか第3弾がでています。今度は「サムライの剣」のリメイクで「サムライ・ソード」です。
 さっそく、本書を開いてみると、巻頭のカラー口絵でいきなりメガネ少女が登場。「私はもう戻らねばなりません。四根さん、あなたにあえて私は…」としゃべってます。



誰だおまえ!?





 しかし、すごいですねぇ。前の2作は主人公を女の子にした点を除けば、思ったより大きな路線変更はなかったなと感じたのですが、今回はかなり大胆な変更ですな。
 あいかわらずゲーム性にかかわる部分はいじってないですが、キャラクターが180度変わってます。冒頭のメガネ少女は、熟年女魔法使いエリノアが、内気でどじっ子っぽいメガネっ娘のエレオノールに変わったものでした。粗暴そうな浪人サムライ「銀斎」はりりしい女剣士「銀星」になっているし、あまつさえ単なる動物だった剣士虎まで猫耳つきの野生児娘になってるのにはぶっとびました。
 イラストレーターは、まんがタイムきらら系の雑誌(萌え系四コマ誌。最近アニメ化で有名になった「けいおん!」の原作とかもあります)に漫画を描いている方だそうですが、なんともミスマッチ。絵が上手とか下手の問題ではなく、いくらなんでもこの作品とベクトルが真逆過ぎませんか。ギャグなの?わざとなの?
 まあ、「サムライの剣」のどこを萌え化するかと考えた場合、戦いの場で呼ぶ仲間がオール美女化させたのは、なかなかイイアイデアとは思います。狙いすぎて、萌えるとかいうよりギャグになっている気はしますが。ところで本書の背表紙に8人の仲間みたいなことを書いてますが、ここは7人の間違いですよね?もしかして茂市も数に入っているのかな?
 あとNPCキャラの多くを女性化&萌え化したためか、主人公は普通に男になっていますが、名前が「四根 今直」(しね いますぐ)というさすがにないんじゃない?いくら女性キャラに比べれば男なんてどうでもいいスタンスだったとしても、さすがに適当すぎる名前付けはやる気が削がれますね。
 ここまでいじられると茂市や大鬼のキャラが変わっていないのが逆に不思議に思えるほどです。

 しかし、こうゆうことはすでに他のゲームブックファンのサイトでも語られているようなので、次はラノベ化という視点を外したリメイク版の気づきを書きます。

続く


山口プリン |HomePage

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