冒険記録日誌
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2008年07月11日(金) 天才バカボンの華麗なる登校 その5

(赤塚不二夫劇場のプレイレポートです。ネタバレ有りなので遊ぶ予定がある人は読まないことをお勧めします)

 ド不思議の国の最後に待ち受けていたのは、このゲームブックの作者である喰始(たべはじめと読む)氏であった。この本のあとがきによると、喰始氏はさまざまなTV番組のギャグ演出家であり、あの紅白歌合戦の裸Tシャツ事件でも有名な劇団WAHAHA本舗の主宰でもあるという、実はすごい人らしい。あとがきも赤塚不二夫本人が書いているし、何気にこのゲームブックって豪華だ。
 彼のクイズを答えるとこのド不思議の国から脱出できるらしい。が、間違えると、ド不思議の国のどこか途中からやり直しとなる。が、真面目に答えると作者の機嫌を損ねて、これもやり直しになるのだ。が、あんまりふざけた答えを選ぶと、このゲームブックの趣旨が分かっている!と褒められたうえ、その趣旨にそってやっぱりやり直しになるという、まことにややこしい選択肢になっている。
 一度、やり直しになったものの、バカボンはなんとか次のチャンスでド不思議の国を脱出できたのであった。
 バカボンは必死で学校に向かって走った。
「はぁはぁ……。このぶんなら、間に合うかな」
「シェー!そうはいかないザンス!もう8時30分を過ぎているザンスよ」
 今度はイヤミがポンコツ車にのって登場した。
 もう遅刻してるだって!?あまりのことに、バカボンは道路にヘタリこんだ。そんな、ここまできて。しかし、イヤミは自信たっぷりに胸を叩いた。
「ミーにまかせなさいザンス!このタイムマシンで時間をさかのぼれば遅刻しないですむザンス」
 なんとイヤミの車はタイムマシンだったのだ。言われるがままタイムマシンに乗り込む。
「レバーを引くか押すかするザンス!どっちかが未来でどっちかが過去へいくザンスよー」
 うへっ、未来に行ったらまた話がややこしくなる。祈るように選択肢を選んでレバーを操作すると、車は青白い煙を吐き出してタイムスリップした。

 車が停車した。時計の針は8時前に戻っている。
 やったー!バカボンとイヤミは手を取り合って喜んだ。
「何を喜んでいるのだ。道の邪魔なのだ」
 そこにバカボンのパパがいたのだ。だが、パパの姿を見て絶句した。若い!今のパパはまだ大学生ではないか!
「シェー!大変ザンス!過去に戻りすぎたザンス!」
「シェー!」
 思わず、バカボンまでシェーをしてしまった。
「訳のわからないことを言っているのだ。もう相手にしないのだ」
 パパは時間を無駄にしたというように、スタスタと歩いていった。
「まってよー、パパー」
 選択肢もなく、バカボンは慌ててパパを追いかけていった。って、何でパパを追いかける必要があるのよ。

続く


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