冒険記録日誌
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| 2008年07月04日(金) |
未来神話ジャーヴァス−闇の反逆者−(勁文社) |
私のお気に入りの双葉文庫から出ている同名ゲームブック(サブタイトルは違いますが)のことではありません。勁文社から発売されていたコミック版のゲームブックです。 コミック版ということもあり、パラグラフ数は200程度で比較的短時間で終わる作品です。絵柄は基本シリアス系なのですが、戦闘の負けシーンなど一部で主人公がギャク顔になっていたりします。
原作ゲームのことはよく知らないので、双葉文庫版とどちらが原作に近いのか、はたまたどちらもオリジナルストーリーなのかわかりませんが、双葉文庫版とはまったく別物のストーリーと設定となっています。 まず、双葉文庫版のストーリーが、大魔術師の若き弟子だった主人公ロイが、宇宙船のユニットであり意思をもつジャーヴァスに乗り込み、各地に散らばる宇宙船のパーツを集めて地球に衝突しようと接近してくる凶星ネメシスを打ち砕く。というものに対して、勁文社版は主人公の名前こそがジャーヴァスです。彼は人類の移住先を求める光速宇宙探査船の最後の生き残りで、地球に帰り着いたとき、すでに地球の機械文明は崩壊しており、7つの世界でそれぞれ暴君が支配して、魔物が跋扈するすさんだ世界と化していたのです。彼は統一軍を組織して、暴君どもを退治し、世界で始めて世界を統一して平和に導いた。というのが本作品のプロローグです。その後、謎の反乱軍が登場するところから、冒険は始まります。 2つのゲームブックをつなげるものは地名と、双葉文庫版のオープニングでふれていた「昔、星の国からきた人が世界を統一し、それは宇宙船の名前をとってジャーヴァスの神話と呼ばれている」という箇所でしょう。この星の国からきた人が勁文社版の主人公のようです。
このように本書の主人公は、長い宇宙の旅から帰還し、世界統一を果たした英雄ですが、見た目はまだ10代の若者で、そんな偉業を達成したわりには、自ら徒歩で村へ聞き込みにいったり、剣一本で魔物と戦うなど下っ端のようなことをしています。一箇所でも必要なアイテムの入手に失敗するとそのまま進めても最終的にはクリア不能という、少々いじわるなつくりのうえ、単なる道の分岐などでもそれが決まってしまいます。パラグラフ数が少ないのでそんなに苦ではないですが、クリアへのルートは一本道に近く、何度も死んで覚えろ!的なゲーム性となっている感じです。 本書ゲーム部分で独特のものとしては、主人公が単独で冒険をしている間も、反乱軍が各地に登場するので、鎮圧のため兵力のポイントを各地域に振り分ける指示を出せることです。冒険中の情報やカンなどで次に反乱軍が襲ってきそうな場所を予想してその地域に多めに兵力をさいておくと、勝利をおさめやすくなり、兵力のポイントが増大します。これらの大規模戦闘は主人公の冒険とは別におこっており、勝敗が今すぐ主人公の行動を左右することはありませんが、ポイントが低いと終盤の総力戦で反乱軍に負けてENDとなってしまうので注意が必要です。 低年齢向けの作品ですが、同社のコミック版ゲームブックの中では、割としっかりした作りになっていると思います。
追記 ミクシィにこのことを書いた時、ファミコンのゲームの方を遊んだ方からコメントがもらえました。原作では7人の暴君を倒すのが目的だったようです。この話しを参考にすると、時系列としては、ファミコン版の冒険が終結したあとに、勁文社版の冒険、そしてさらに1000年が経過したあとに双葉文庫版の冒険と続くようです。
参考サイト 未来神話ジャーヴァス(JARVAS) http://www.hatsune.cc/game/kusoge/javas/ 未来神話ジャーヴァス攻略 〜説明〜 http://members.at.infoseek.co.jp/pandako/jarvas_setumei.htm
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