冒険記録日誌
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| 2006年12月08日(金) |
花色マジカルオペレッタ 魔法のピアスにお願い(清水真理子/双葉社) |
少女小説をベースにしたペパーミントゲームブックシリーズ。当冒険記録日誌でたびたび話題にしましたが、唯一未所有の本作品を国会図書館で読む事ができました。したがって、ペパーミントシリーズ紹介はこれが最後となります。 正直、このシリーズはどの作品も小説家の駆け出し、もしくは作家の卵さんが書いているような印象を受けました。ゲームとして完成し、少女小説としても読める内容、客観的に私が一般の人にもお勧めできるのは、トラブルくらぶ事件ファイルシリーズの沙藤いつきさんの作品くらいかな。個人的には樹かりんさんの「死神くんは恋のジャマ」も好きですけど。
とくに、清水真理子さんの作品。「ア・ベ・コ・ベ狂騒曲 ミラーワールドへようこそ(2003年08月01日参照)」や「タロット幻想曲 運命の指輪を探せ!(2004年04月04日参照)」など、過去の2作品はかなりアクのある作品でした。んで、この作品ですが・・・・・・思ったより良くなっています。思ったよりとつきますが、前の二作より確実に良くなっていますね。やはり、小説家の修行中の身なのでしょうか、作品を書くたびに成長しているなーとは感じましたね。
作品の内容はというと、ひょんなことから学園の幽霊?から魔法のピアスもらった主人公が、超自然的な力をつかう学園の悪人と戦うというお話しです。ゲームとしては簡単。あまり詰まることなく、スイスイ進みます。 まあ、ストーリーとはまったく関連のない学校の身体検査の場面なんぞに延々とパラグラフを使っているのはなぜ?とか、このシリーズにはかかせない主人公が気になる男の子達というのがステレオタイプで全然印象に残らないなぁとか、悪役の設定がいかにも適当に作ったっぽいなぁ、とかいくらでも難点は出てくるのですが。まあ、少なくとも前よりは読みやすい・・・・・・と・・・・・・思います。うーむ、我ながら誉めたいのか貶したいのかわからないこと書いているな。
清水真理子さんのゲームブックはこれで最後の作品ですが、もしこのまま4作5作と進めていれば、もっと良い清水真理子作品に出会えたかもしれません。そう思うとちょっと残念・・・・・・・かな?
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