冒険記録日誌
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2006年03月16日(木) |
たけたろうの冒険 ──FF番外・王子の対決編 その11── |
(ネタバレ注意!プレイ予定の人は読まないで下さい)
余計な好奇心をおこさずに黙々と旅を続けていくと、オークムート島のすぐ近くの地までたどりついた。 私はオークムート島が、大陸と一本の細く古びたつり橋で結ばれている光景を目の前に見た。島の上には、塔がそびえていて、その前を3つ首のヒドラがとぐろを巻いているのが見える。 おそるおそる私はつり橋を渡ったが、つり橋はなんとか耐え切った。ふぅ、きっと2人分の体重なら支えきれなかったと思うわ。 幸いにもヒドラは寝ているようだったので、忍び足で塔の入り口に近づく。
ゴーン…ゴーン…
突然、鐘の音が響いてヒドラが目を覚ました。3つ首が私の方をにらみつける。 「おれは島の番人だ。お前を通すわけにはいかん」 ど、どうしましょう。戦うにはやばすぎる感じだわ。 「ねぇ、ヒドラさん。短気はやめて。私を通してくれたら欲しいものはなんでもあげるから」 必死に作り笑いをして、ヒドラに話しかけるとヒドラはじっと考えこんだ。(運試し……吉) 「いいだろう。ただし、杖以外の持ち物は全ていただこうか」 ゲゲッ。ここで指輪を渡すのはまずいわ。でも戦って勝てそうな相手でもないし…。 悩んだすえ、私は取引に応じた。ヒドラは隅ににじり寄って道を開けてくれる。
塔の中の通路を進むと、円形の大きな部屋に出た。コボルトの大群がキイキイ泣き声をあげながら騒いでいる。 うわぁ、戦える数じゃないわね。 コボルトはここを通りたければ、貢物を差し出せを言ってきた。もちろんそんな品物はない。 「かわりにこの呪文をプレゼントするわ!」 転倒の術(魔法点3を消耗)を唱えると部屋の上下が逆さまになって、コボルトたちはひっくりかえってしまう。部屋は崩れ、床はデコボコに隆起して、コボルトたちが大混乱を起こしている間に次の間に進んだ。
通路は曲がりくねって長く長く地下へと続いていた。(ここでパワーストーンを拾って、体力点を1点回復) やがて、祭壇の設置してる広場にやってきた。私は用心しながら祭壇に近づく。 キャア!! 突然、黒く巨大な影が出現すると鋭い爪のついた手で、私の腰をつかんで持ち上げた。夢魔だわ! そいつは地獄の炎を背中から噴出させながら、私の顔を覗き込んだ。 「おまえは王になるつもりらしいが、おまえごときにどんな王になれるというのだ?」 夢魔は身動きのできない私を、しわがれ声であざけった。 「ええ、立派な女王になってみせるわ。考えてみてよ。あの心配性のたけたろう兄貴が王になったら、それこそ国が滅んじゃうわ」 「お前の兄は死んだ」 予想外(?)の夢魔の言葉が、私をうちのめした。 「嘘よ」 「嘘ではない。今頃は地下深くの洞窟で、氷漬けになっているところだ」 「嘘よ!氷漬けになるのはあなたなんだから!」 凍結の術(魔法点3消耗)を唱えると、即座に視界が白くなり洞窟が冷気に振動する。 視界が元通りになったとき、夢魔は黒い彫像となって結晶化していた。 身をよじって体を自由にすると、床にへたり込む。 「本当に死んだのかしら…。兄貴はドジなんだから」 立ち上がろうとしたけど、また視界が曇っている。いつの間にか涙がでたらしい。 顔を拭いて気をしずめると、2つの扉のうち片方を選んで先に進む。
続く
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