冒険記録日誌
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| 2006年02月14日(火) |
ブラッドソード3 悪魔の爪を折れ!(デイヴ・モリス オリバ−・ジョンソン/富士見書房) その6 |
(ネタバレ満載です。ブラッドソードをプレイ予定の方は読まないで下さい)
2日間小さな無人島で、生えている果物などを取りながら過ごしていると、目的のハンガックの船が現れた。さっそく魔法の木馬に乗って、海面すれすれを音もなく滑りながら、船に接近を試みる。近づくと、壁のようにそびえるかのような巨大な船体が、目前にせまって、思わず身震いをする。 間違っても、伝説的な海賊であるハンガックに見つかって、一戦を交えるのはごめんこうむりたいものだ。 木馬を上昇させて甲板に降り立つと、やせこけた男が船の舵を握り締めて前方を見据えているのが見えた。 不思議に敵意は感じられない。モリスが、あんたがハンガックかと話しかけると、男はこちらを見てかすかに笑った。手には舵を握り締めたままだ。 「違う。俺の名はシャンビア。ハンガックの忠実な舵取りさ。ハンガックに仕えて寿命を延ばした男。それが俺だ」 忠実な部下なら宝石を盗みにきたと言うわけにはいくまい。ハンガックがどこにいるのかも気にはなったが、この船はどこに行くんだ?と聞いてみた。すると、シャンビアは恐ろしいことを聞かれたかのように顔をしかめ、遠くを見つめた。 「どこに行くかだと?この船の進路は、もはや運命の神みぞ知ることだ。あと5分で再びこの船は、別世界へと旅立つ。お前達も早く出て行かないと、永遠の航海へ同行することになるぞ」 行こう、とバーガンが2人を引っ張った。シャンビアの話しが正しいなら、宝石を捜す時間はわずかしかないようだ。 リー・チェンが予言の魔法を使い、宝石を見つける瞬間のイメージを浮かべようと試みる。 「宝石はどこか狭いが豪勢な部屋だ。…恐らく船長室だろう」 船首の方に向かうと、船長室はすぐに見つかった。3人は目当ての宝石を見つけ、ハンガックが登場しないうちに、急いで船を脱出しようと甲板へ飛び出した。そのまま魔法の木馬を置いていた場所へ走る。 船は不気味な音をたてて、次の次元へと移動する気配を見せていた。3人は木馬がなくなっているのに、目を疑う。 「誰だ。誰が盗んだんだ」 そのときリー・チェンの予言の魔法が、船の未来をイメージする。得体の知れない海に、はるか虚空を見つめるハンガックの影もチラリと見える。彼と一緒に永遠の航海に乗り出す運命。おそるべき運命だ。 「木馬をとりかえす暇はない!早く海へ飛び込め!」 リー・チェンは叫ぶと、すぐに船から飛び降りた。あとの2人もそれにならう。 必死で小島に泳ぎ着いて、振り返るとハンガックの船は、すでに跡形もなかった。
続く
***************************************** 今回は登場しませんでしたが、船で宝石の捜索に手間取っているとハンガックが登場します。 英雄にふさわしい強さで死闘は避けられませんが、万が一、こちらが勝ったときのハンガックの態度が格好良んだな。これが。
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