冒険記録日誌
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2005年11月07日(月) たけたろうの冒険 ──FF10・地獄の館編 その7──

 大男のリーダーが合図を向けると、オーヴィルが頷きました。
「よし、では第一問。ダ行のつく言葉で、この屋敷に関係ある言葉をいえ」
 ダ行?ダ、ヂ、ヅ、デ、ドのどれかがつく言葉ですか?
 ああ、パニックになってわかりません!なんでもいいから思いつた事を答えましょう!
「答えはダークです」
「そりゃ、俺の名前じゃねえか!さっきリーダーが言ったのを聞いただけだろうが!」
 手下の1人が憤慨して、伸張台のハンドルを回します。ギャァァァ!痛いです!体力点が1点減りました!
「じゃ、第ニ問。ア行、いや、これは多いな。じゃあ、アのつく言葉」
 アのつく言葉…。そういえば意味はわかりませんが、窓ガラスに謎のメッセージがありましたね。
「答えはアバッドンです」
「第三問は、カ行だ」
「クリスナイフ!」
「第四問、マ行」
「モルダナ!」
「これが最後だ。サ行を言ってみろ」
「…思いつきません。ギャァァァァ!痛い!やめてやめて!」(体力点を1減らす)

「そこまでだ、オーヴィル。もうやめろ」
 大男のリーダーが手下を静止すると、私を伸張台から解放してくれました。
「ご無礼をしました。あなたがご主人様のご友人とは知りませんでした。どうかお許しを。道に迷われたと言っていましたね」
 ホッ、どうやら信用してもらえたようです。一階へあがる道を聞くと、私は急いで拷問部屋を出てその場から離れます。

 一階に戻ると、適当な部屋に飛び込みました。ここはなんの変哲もない、ただ大きな鏡のある接客室。
 いや、変です。私の姿が鏡に映っていません。手を伸ばすと手が鏡の中に吸い込まれます。きょ、恐怖点が1点増えてしまいましたよ!拷問部屋の方が怖かったのに、なんでこんなところで増えるのですか!
 そのとき外から人の気配がしてきます。どうやらこの部屋に入ってきそうです。 出来れば戦いたくないので、ここは鏡の中に逃げ込んだ方が得策と思います。
 意を決して鏡の中に踏み込みますが、鏡の反対側も薄暗いものの今までの屋敷の中と様子が変わりません。
 通路を進んでいくと、いつの間にか差し掛かった階段で、足を滑らせて転がり落ちてしまいました。(体力点を3点引く)
 イタタ、体力がもう半分しか残ってないですよ。

 転がり落ちた先はトンネルのようになっていて、前方にかすかな明かりが見えます。歩いていくと、静かな詠唱のような何人もの声がかすかに聞こえてきました。
 唾を呑み込んでからゆっくり近づくと、大きな地下ホールに抜け出しました。
 ホール中央に祭壇があって、ヤギ頭の仮面をした集団がなにかの儀式をしているようです。祭壇ではさっき地下牢に閉じ込められていた、若い女が縛り付けられていて今にも生贄として短剣を突き立てられそうになっているではありませんか。
 ここでの選択肢は3つです。

 1、儀式をみまもる。
 2、出口をさがす。
 3、若い娘を助ける。

 考えるまでもなく、出口を探しましょう。自分の命だって危ないのに、助けにいく余裕なんてないですもん。
 前方に別の通路が見えたので、そろそろとホールの端をほふく前身で近づいていきます。
「何者だ!」
 いきなりの大声におそるおそる振り返る私。
 なんの因果か、ヤギ頭の1人がこちらを振り返って見ています。
 すぐに全員が振り向いて、こちらに近づいてきます。
「ケルナー卿に差し出さねば…」
「ちょうどいい、次の儀式の生贄に…」
「ああ、喉をかき斬ったらどんなに血がでるだろう…」
 いや、皆さん。気を確かに。私みたいなつまらない人間なんて、生贄の価値もないですよ。

 だから、お願い。

 見逃して、ね。ね。

 ね。ね。

 …。

 ギィャャァァァァァァァァア!!!!!


END


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