冒険記録日誌
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| 2005年06月05日(日) |
続・悪夢のマンダラ郷奇譚 その2 |
(これは4月の冒険記録日誌の続きです。ネタバレ注意。プレイ予定の方は読まないで下さい。)
雪で真っ白な大地を踏みしめると、少し先にボロを着た人が座り込んでいるのを発見した。こんなところにも人がいるらしい。 近づいてみると、相手は顔を上げて私を見つめた。まだ若い女だ。みすぼらしい格好で埃と脂にまみれた顔をしているが、口元の愛らしさといい、憂いを含んだ悲しげな瞳といい、整った顔立ちをしている。 「私のほつれた髪を梳いてください」 その女はか細い声で私に頼んだ。そばにあったクシで言われるがままに、髪を梳いて、髪を整え、汚れた顔をぬぐってあげると、女は見違えるように綺麗になった。 「私は海の女神、タカナカプサルック。エスキモーたちに獲物を与える神です。人間達の罪を一身に集めて、こんなみすぼらしい姿になってしまいました。あなたの好意によって罪が清められました。ありがとう」 そういって女はお礼にと、とりたての金色の鮭を私にくれた。持ち運びやすいように荒縄までついていて、お歳暮みたいな感じになっている。 「さあ、これ以上、この最果ての地をさまようのは無用です。お帰りなさい」 女神の親切に感謝しながら、氷の道を着た時と同じように辿って帰ることにした。ラッコとペンギン達が私に手をふってくれる。
元の陸地に戻りしばらく歩くとアラブ風の町にたどり着いた。ここでは用のすんだ毛皮の服を金貨2枚で売って羊(金貨1枚)を購入する。 銃(金貨2枚)を購入してもいいが、たぶんこちらの方が安全にオオカミ地帯を抜けることができるだろう。 町を出ると羊はジグザグに草原を走り回る。オオカミのいる付近を察知してうまく避けていたのかもしれない。いつの間にか私は草原地帯を抜けだしていた。 どっしりと座り込んで動かなくなった羊に感謝して、1人で先に進む。
目の前にエジプト風の砂漠のような光景が広がっている。スフィンクスがいる付近を無視して進むと、古代遺跡の発掘現場のような場所に行き当たった。 「おおい、そこの君。ここは立入禁止だ。入ってはいかん」 白いサファリルックの格好をして、金髪の口ひげを生やした男だ。彼は自分のことを発掘責任者のディッグ博士と名乗った。 そういえばディッグ博士って名前はスフィンクスの謎かけにも登場してきたな。ディッグ博士はこちらをじろじろと眺めて言った。 「ははん。君はチャレンジャーか。そうでなければこの著名な私に出会って普通でいられるわけがない。いいことを教えてやろう。スィンクスの3つ目の謎かけは、今までいろんな論文で最大の謎と書かれていた。しかし、私はそれを解明したのだ。4をかけるんだ。いいか。4をかけるんだぞ」 はぁ、とあいまいな礼を言ってその場を離れる。すると今度はなんとドラゴンがやってきた。 「ゴールドサーモンを持っているのか!たいした珍品じゃねえか。ねえ、君。それを俺にくれよ」 貴重なアイテムを手放すわけにはいかない。勇者の剣を振り上げると、ドラゴンは身を引いた。 「ちぇ、勇者の剣があるんじゃ、手が出せないや。残念だなぁ。君にだってそうだよ」 なんだか気になることを言って、ドラゴンはさっていった。
ディッグ博士のヒントも聞けたので道を戻ってスフィンクスの前に向かう。スフィンクスが口を開いて話し掛けてきた。 「元の世界に戻りたいのであろう。私の出す3つの問いに答えたら、そのための情報を教えてやろう。間違えればお前は死ぬ」 願ってもないチャンスだ。今度は間違えないぞ。 「よくぞ言った。では、第一問。次の中でマンダラ郷にいない人間はどれか。少年、少女、壮年の男、壮年の女、老人の男、老婆」 答えは“少女”だ。 「正解。第ニ問。次の中でマンダラ郷にいない生物はどれか。トラ、サソリ、ヘビ、ワシ、オオカミ」 答えはヘビ! 「正解。第三問目。トーテムでマンダラ郷を脱出可能なのは何種類あるのか」」 ええい、答えは3つだ! 「ファイナルアンサー?」 ファイナルアンサー!頼む。当たってくれ。 ディック博士のヒントを合わせると3×4でパラグラフ12へ行けばいいのだな。 スフィンクスは黙っている。駄目か?失敗したのか?
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・・・・・・
「ざんねん」 スフィンクスの額から光線が発せられ、一瞬で私は灰になってしまった。235へ進む。
235
「あーあ、やられてしまったのか。やれやれ、時間を巻き戻さねばならん。そなたは、まったく救いがたい奴じゃのう」 意識を取り戻すと、暗闇の中で、あのゴミ捨て場で出会った阿弥陀様がぼやいていた。 阿弥陀様の指示どおり、もう一度パラグラフ1へと進んでやり直す。
続く
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