冒険記録日誌
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2005年04月16日(土) 悪夢のマンダラ郷奇譚 その1

(ネタバレ注意。プレイ予定の方は読まないで下さい)

 意識がだんだん戻ってくる。いったい、どこで眠っていたのだろう。頭がぼんやりしている。ああ、あの奇妙な仏像、阿弥陀様だったかな。阿弥陀様の誘いをうけてマンダラ郷へ向かうことにしたのだった。まったく変な夢を見たな。それにしても、なにかがチクチクと肌を刺すなぁ。なんだろう。もうそろそろ、いい加減に目を覚まさなくちゃ。
 私はまぶたを開いてみた。そして私は自分が、草でできた動物の巣のような場所に寝ているのに気がついた。チクチクするのも当たり前で、私は真っ裸だった。
 私は周囲を見回そうとして、ゴリラが傍で寝ているのに気がついた。
 な、なんだぁ。ここはいったい、どこだ。
 思わずうろたえてしまうが、頭のどこかでここがマンダラ郷だと納得するところがあった。しかし、何が悲しくてゴリラと添い寝しなくちゃならんのだ。

 ゴリラの頭の上にバナナがあったので、ムシャムシャと食べて腹ごしらえをする。巣の奥に毛皮と紐らしきものがあったが、無理にとろうとしてゴリラが目覚めると怖いので、真っ裸のまま巣から抜け出すことにした。
 巨大な木々のそびえる熱帯ジャングルをあてもなくさまよう。ここはどこなのだろう。ゴリラがいるからアフリカなのか。さきほど、カンガルーのような動物も見かけたのだが。それにこのジャングルはまるでニューギニアかアマゾンだ。
 いやいや、どれも違う。ここはマンダラ郷なのだ。
 やがて、前方から数人の原住民らしい男達がやってきた。褐色の肌に腰蓑だけの姿で、顔には派手なペイントをしている。男達は私に声をかけた。
「止まれ。お前のトーテムはなんだ」
 トーテムとはなんだろう。私が何のことかと訪ねと男達はあきれたように口々に言った。
「おまえ、本当にトーテムがなにかも知らないのか」
「あの恐ろしい魔女のランダの仕業かな。気の毒に」
 一人だけ格好の違う、半ズボンにメガネの男が私に説明してくれる。
「いいかい、トーテムとは話すと長くなるから簡単にいうが、君の先祖がなにかということだ。蛇だの、鮫だの、極楽鳥だの、鷲だの人によっていろいろなトーテムがある。さあ、君のトーテムはなにか答えてくれ」
 適当に極楽鳥だと答えると男達は歓迎して村に招いてくれた。酒やら蒸した芋やら豚肉を振る舞われる。よくわからないが、私の答えで正解だったようだ。
 世話になった礼をいって、村から出て行こうとすると、男達は私を呼び止めた。
「待て。極楽鳥がトーテムの者とは、我ら鷲のトーテムの者と結婚することになっておるのだ」
 そんな勝手な。世界ウルルン滞在記の再会スペシャルでもあるまいし。しかし私も失恋したばかりだし、可愛い娘ならちょっといいかも。
「さあ、これから見合いをしよう。ほれ、あそこに控えておろうが」
 男達の指差した方を見て、唖然とする。本物の大鷲じゃないか。ばたばたと羽ばたいてグウッとか鳴いている。冗談じゃない。ここは辞退するよ。
「なかなか遠慮深いな。だがあいつはお前を気に入ったみたいだぞ」
 男達がそういうと同時に、大鷲は私の体を文字通りにワシ掴みにして、舞い上がりはじめた。 
 ちょっと待て待て待て待て。私はいったい、どうなるのだあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・。
 叫び声も虚しく、私は大鷲に掴まれたまま大空へ飛び立った。

 こうしてしばらくの間、大鷲と恐怖の遊覧飛行をしていた私だが、何か獲物でも見つけたのだろう。私は森の上空で大鷲から放り出されて、地面へと落下してしまった。
 痛たたたたたたた。たいした怪我もなかったから、良かったと思うべきだろうが、大変な目にあった。
 またあてもなく、とぼとぼと道を歩き始める。やがて、前方がだんだん熱くなってきたが、進路を変えずに歩き続けた。しかし、これがいけない。
 いつの間にか火炎地獄へとまっさかさまへと墜落していった・・・。
 パラグラフ235へ進む。

235

「あーあ、やられてしまったのか。やれやれ、時間を巻き戻さねばならん。そなたは、まったく救いがたい奴じゃのう」
 意識を取り戻すと、暗闇の中で、あのゴミ捨て場で出会った阿弥陀様がぼやいていた。
 阿弥陀様の指示どおり、もう一度パラグラフ1へと進んでやり直す。


(しょっぱなからなんちゅう展開じゃ。と思いつつ)続く


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