冒険記録日誌
DiaryINDEXpastwill


2005年03月28日(月) ブラッドソード2 魔術王をたおせ!(デイヴ・モリス オリバ−・ジョンソン/富士見書房) その6

(ネタバレ満載です。ブラッドソードをプレイ予定の方は読まないで下さい)

 ソーンズの森に入ろうとすると、弓矢のかまえたエルフの一行に止められた。リーダー格の男が無表情に言った。
「ここは我々の道だ。来た道を戻るがいい。通りたくば通行税として血をいただこう」
 格好つけたセリフだが、早い話しが戦闘に勝たない限りここは通さんというわけか。戦えば相当にやっかいな相手になりそうだ。
 しかし、ウルバからエルフのゲーム好きのことは聞いていた。幸い狼人間の使っていたチェッカーを持っている。チェッカーの勝負を持ちかけると、エルフのリーダーはすぐに応じた。他のエルフ達も弓矢をおろして、興味をもった様子でチェッカー盤を覗き込んでいる。
 こちらはバーガンがいかさまをしようかと考えたがオリバーが制止する。すでにウルバに勝つための助言を受けているのだ。オリバーが代表して勝負をすることになった。
 勝負が進むとエルフのリーダーは次第に落ち着きがなくなっていった。こちらの戦略に対処できずに困っているようだ。ついにエルフのリーダーは宣言をした。
「負けを認めよう。だが俺は正々堂々と勝負したことに満足している。お前はわからんがな」
「お前は公明正大なゲームに負けたのだぞ。なにを根拠にそんなことを言うのだ?」
 オリバーが反論すると、エルフのリーダーは目を伏せ、チェッカーの駒の一つを手にとった。そしてオリバーに差し出す。
「すまない。確かに不穏当な発言だった。詫びの印にこの駒に魔法をかけた。最後の戦いでは役に立つだろう。持っていくがいい」
 他のエルフ達は、一行が森に入れるように道を開けた。

 森の中は雪で真っ白だった。さらさらの雪を踏みしめ、日が暮れるまで歩く。
 空が暗くなり今夜の野宿の場所を考えはじめる頃、狼とも巨大な犬とも区別のつかぬ化け物が襲ってきた。逃げ回ったあげく、明かりの灯るほら穴の中に飛び込む。
 ほら穴に入って、信じられない光景に一瞬目がくらむ。暖かい暖炉、毛皮の敷き物、鍋からはシチューの香りがただよい、ワインや蜂蜜酒が棚におさまっている。 椅子には品の良さそうな一人の老女が腰掛けていた。老女はやさしく微笑む。
「さあ、お入りなさい。氷の猟犬はここには入ってこないよ。火が嫌いだからね」
 あまりの不自然さに疑いたいところだが、飢えと寒さに正常な判断力がなくなっていた。
 どうなってもかまうものか。食べ物と飲み物をいただくと、暖かい毛布の中にくるまって休んだ。
 翌朝、目を覚ますと老女はいなくなっていた。
 椅子のうえには、琥珀の火口箱が贈り物に置いてあった。昨日のウルバといい、この国には謎めいた人間が多い。
 ほら穴を出て再び森を歩き始める。凍てついた枝々が相変わらず寒々しい。
 ふいに森が途切れて、目の前に広大な湖が広がった。湖の中央には小島があり城がそびえていた。あれこそワーロック王の住みか“夢のたそがれ城”に違いあるまい。

続く


*******************************************

 う〜ん。コメントするネタがなくなってきた。
 今のところ、うまく戦闘を避けているから波乱もないしね。


山口プリン |HomePage

My追加