冒険記録日誌
DiaryINDEX|past|will
| 2005年03月13日(日) |
グラディウス 未知との戦い(吉川剛史・飯野文彦/双葉文庫) |
アーケードやファミコンで有名だったシューティングゲームを原作にしたゲームブック作品です。 人類とエイリアンとの戦争が繰り広げられる世界。その人類側の宇宙艦隊の中で生活をするのは、戦闘機パイロットに憧れている若い整備兵のフレディという主人公なのです。フレディは操縦テクニックには自信があるものの、適正テストに不合格になって整備の仕事を割り当てられて不満をもっています。 そこに事故が発生してフレディは異次元の世界へ飛ばされてしまいます。その異世界はフレディの住んでいた世界に似ていて、ここでも人類と別種のエイリアンが戦争をしていたのです。フレディはひょんな展開からフィオナという少女と一緒にエイリアンと戦うことになるというストーリーです。
ゲームのルールとしては、体力、知力、アイテムの管理くらい。そんなにクリアに苦戦することはありません。目新しいシステムなどもなく、ゲームブックとしての感想はあんまり書くことはないのですが、小説として読ませる力のある内容でして結構気に入りました。 元がシューティングゲームだけに、どうゲームブックで表現されるか不安になっていたのですが、ギャグなし、シリアスな内容で、憧れの戦闘機に乗った喜びの表現や、フィオナとの会話、緊張の戦闘など、青春SF小説っぽい感じです。 私はRPGやアドベンチャーゲームは別として、アクションやシューティングゲームをゲームブック化するときは、ゲーム性より世界観を移植できるかを重視する方がキモだと考えています。原作のゲームが好きで購入するという方も、本でゲームの疑似体験したいというより、ゲームの世界観の広がりを楽しみたいという人が多いのじゃないかと。 この点、この作品はまさに世界観重視で作られています。グラディウスファンの方なら、この作品をおさえていても損はないと思いますよ。
|