冒険記録日誌
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| 2005年02月27日(日) |
朝のアドベンチャー(奥谷道草/白夜書房) |
クロスワードランド2005年3月号のはみ出しゲームです。 酔っ払って家に帰った翌朝、ゴミを外に出しに行くというのが今回の冒険の目的です。 すんごく日常的な内容ですね。しかし立派に冒険になっているところが面白い。 まず冒険の日はとても寒い日らしく、主人公が家を移動するたびに寒さポイントというのが、加算されていくようになっています。この寒さポイントには、限界点というのが設定されており、ポイントが超えると我慢できずに電気毛布のあるスタート地点に戻ってしまうのです。 最初はこの限界点が少ないため、行動できる範囲が非常に狭いのですが、主人公が服を着替えたり、顔を洗ったりすることで、少しずつ限界点が増えていきます。 このあたりは、まるでコンピュータRPGで経験値を貯めて成長させていくような感じで、やがてゴミ袋と鍵を装備した主人公は、いざ玄関へ突き進むという流れになっているわけです。 しかし私の場合、謎解きが解けなくて玄関のカギが入手できず(玄関はオートロックだそうです)。ウロウロするうちにゴミ収拾車の到着に間に合わないというバットエンドでした。残念。 このゲームにあえて注文をつければ、「南に玄関があって、廊下の西に扉がある──」という表現だけでは感覚がわかないので、エンディングに書いてあった家の見取り図くらいは最初から見せて欲しかったですね。何といっても自分の家なんだし。まあ、ゲームブックというのは遊び方が自由だから、読者の判断で最初に地図を見てから遊んでも別に良いわけですが。 とはいえ、主人公は泥酔した後のために自分の家の中がどうなっているのかよく思い出せない、という設定はお見事でした。これだけ辻褄をあわせて冒険の舞台を整えてしまうのは素晴らしいや。
余談ですが、以前に私は「酔っ払って帰宅したら家は真っ暗。家族を起さないように、忍び足で暗闇で足元に転がる玩具を回避し、豆電球をつけ、着替えて布団にもぐりこめるか」というミニゲームブックを作っていたのですが、いつか時間ができたら最後まで完成させてみたくなりました。ゲームブックとパズルは作成するのも案外楽しいですからね。
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