冒険記録日誌
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2005年02月24日(木) 聖神伝記エクステリア(高野富士雄脚本・・・と思う/ポニーキャニオン)

 以前の冒険記録日誌でも紹介した、地底階層王国のゲームブック風CDと同じシリーズです。こちらの方が第一弾ですね。トラック番号をパラグラフ番号代わりに、サーチ機能を使ってCDドラマを聞いて行く作品なのです。
 聖神伝記エクステリアというのは、たぶん完全オリジナルのストーリーじゃないかと思います。原作者や脚本家の名前がどこにも記載されておらず、双葉ゲームブックと関連があるのかも一見したところではわからないのですが、中身を聞いてみると高野富士雄作品の代表的キャラクター“ねこまんまのポチ”が、チョイ役でしっかり登場していました。
 パッケージをみると、なにやら見知らぬ若い男の写真がデン!と載っていて、「草尾毅主演、オリジナル・ストーリーCD」と書かれた帯がついています。
 写真の人が草尾毅らしいのですが、このパッケージだとこの声優さんのファン以外は誰も買わないような気がして、商売としてよく成り立ったなと思えてしまいます。

 物語の内容ですが、いわゆるドラゴンクエストにでも出てきそうな一般的なファンタジーの世界が舞台で、兄2人(ローブ、ロルファ)と妹(ルーファ)の3人の兄弟が旅立ち、長い眠りから復活した魔物ディバーンを退治するというストーリーです。
 ゲームとしては、第二弾の地底階層王国CDより分岐の幅が多いみたいです。ルーファも可愛い妹タイプでヒロインとしては申し分ないし、全体的には悪くないのです。しかし、物語や設定がステレオタイプなのが物足りません。
 地底階層王国CDでは魔王ルシファにも人間を痛めつけるだけの事情があって、考えさせられる所があったのですが、こちらの魔王ディバーンは単なる悪役です。狡猾ではありますが結局は退治される為だけのキャラでしかないので、存在感が薄いのです。
 他に妹のルーファは、兄達と血がつながっていないことが途中で判明するのですが、兄2人と妹の3人兄弟という設定ではこの展開が一番ありそうなパターンに思えますしね。
 いいのか悪いのか、意表をつくところとしては、こちらの作品は基本的にシリアスなのに所々ギャグみたいになる展開が結構多いことです。例えば魔王の部屋まであと一歩というときに、扉を開けるとなぜかラーメン屋だったりするシーン。


ラーメン屋「へいらっしゃい!」
ロルファ「ズズーーーーーーーッズズッズーーーーー。あーーーー美味かった」
ナレーション「(冷静な声で)扉の先はラーメン屋だった。残念ながらこの選択は間違っていました。もう一度最初からやり直してください」
ローブ「チェーシューはあげないよ」

END



って、言われてもなぁ・・・。


山口プリン |HomePage

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