冒険記録日誌
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2005年02月20日(日) 君はエスパー(スーパー頭脳集団アイデアファクトリー/桐原書店)

<プロローグより要約>
気がつくと君はただっぴろい大聖堂にいた。
「エスパーの大聖堂へようこそ!」
静かな、だが重々しく体に響く「声」が響いてきた。
そしてその“声”は、君はエスパーなのだ。と告げたのだ。
水の世界、砂の世界、地底世界、エーテル世界、の四つの世界に赴いて、四つの霊宝の封印を解くこと。それが君に与えられた使命なのだ・・・。


 まあ、こんなプロローグで始まるゲームなのですが謎の声によると、なぜ四つの霊宝の封印を解く必要があるのか気にしてはいけないそうです。それは使命が達成された時に明らかになるだろう、とのこと。ずいぶん気をもたせますね。
 次にルールを読んでみますが、デカンが位置する座を知る12星座表だとか、デカンの基本サイパワーと座の影響など、難しそうなものを見ながらプレイする必要があるようで、取っ付きが悪い内容です。守護星のことをデカンって書いたり、雰囲気を出そうとして、説明文もわけがわからくなっています。「本来の座は衰退の座を打ち消し、増幅の座に転化させる。また、対立の座と相殺される」とか、熟読しないと暗号のようです。
 とにかく冒険を始めましょう。この作品はプロローグに名前の出た、四つの世界のどれでも好きな世界から始められるのですが、どの世界も非人間的な生き物ばかりが生活する、妙に現実感に欠けた不思議な世界という感じ。文章のそっけなさもその印象を強めていますが、単に表現力が足りないせいなのか、作者の意図によるものかは微妙なところです。
 そんなこんなでゲームを続けたのですが、クリアするのは結構大変で苦労します。繰り返してプレイするほど熱中できず、さりとて謎の使命の結末は気になるので、しばらくもんもんとした後、今回はエンディングだけ読むことにしました。
 すると──。(ネタバレが嫌な人は下を読まないで下さい)














主人公「幻覚!じっさいにぼくは水の世界や、砂の世界に・・・あれが全部幻覚だったって・・・」
謎の声「そうだ。本当の使命は、君の超能力を自覚し、磨き、開発することにあったのだ。君はこの大聖堂から一歩も出ていない。全ては幻覚だったのだ」
主人公「なぜ・・・」
謎の声「まさにそのことだ。君はすっかり超能力を自分のものにした。さあ、目の前に扉がある。君の真の使命は、その扉の外にあるのだ・・・・・・」

 さすがは、スーパー頭脳集団アイデアファクトリー。
 あれだけ大変な冒険が、全て夢オチですか。
 ふ・ざ・け・る・な・って思わない、心に余裕がある人だけが楽しむべき作品ですね。


山口プリン |HomePage

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