冒険記録日誌
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| 2005年02月19日(土) |
バルデガードのお守り(マドリーン・サイモン/世界文化社) |
ハーレクインなゲームブック。愛のアドベンチャーシリーズの一つです。 今回の主人公はドルイドの修行をしている少女、グウィンです。ドルイドの最高位だった父は、主人公が幼い頃に戦争を指揮し、その時受けた傷が元で死んでしまいました。今は同じくドルイドの叔母さんと妹の3人で、質素ながら静かな生活をしていました。 ある日、廃墟で妹が怪物にさらわれてしまいます。叔母さんはあなたに家に待っているように言い含めると、妹を救出に出かけましたが帰ってきません。そしてあなたは・・・というお話です。
ハーレクインなだけあって、今回は美しい吟遊詩人の男が途中から味方として登場。いつの間にか主人公が恋にときめいてしまっているのは、このシリーズの基本ですね。 でもドルイドの修行をしただけ主人公の自制心が強かったのか、他のハーレクインゲームブック「運命の巻物」や「幻影の島」に比べると、恋愛要素がちょっと薄いかな。 初めて遊んだときは、吟遊詩人の男とは序盤ですれ違っただけで、後は終盤まで彼と再会しない展開だったので、エンディングで妙に仲良くなっているのが不自然に思えてしまいました。別の一緒に冒険をするルートの場合でも、キスをせまられたりと、ハーレクインっぽい展開はいくつかあるものの、情熱的な恋に酔ってしまうようでもありません。 全体的に不もなく可もなく、オーソドックスなファンタジー小説みたいな内容でまとまっています。分岐のみで難しいルールは一切ありません。選択によってストーリーはいろいろ変化しますが、一回のプレイ時間はその分だけ短く、割とあっさり目かも。 あえて言えば地味な“ドルイド”という存在に焦点が当たっているストーリーは興味深いのですが、このシリーズに期待するのはやはり恋愛要素、それもとびきりロマンティックで素敵な恋のドキドキ嬉し恥ずかし物語だと思うので、やっぱり物足りません。 妹の命が危ないのにそれどころじゃないだろ、ありえねー。って突っ込みながら読むのを楽しみにしていたのに。(笑)
しかしよく考えたら、作品に突っ込むところがないからケチをつけるというのも、私の方が無茶なこと言ってますね。 最近は歪んだ楽しみ方をするようになってきた山口プリンでした。
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