冒険記録日誌
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| 2005年02月14日(月) |
ゲゲゲの鬼太郎(清田充規・吉岡平/講談社X文庫) |
説明不要の有名漫画のゲームブック化作品。 なんと本書の挿絵は、原作者の水木しげる氏が直々に書き下ろしのイラストを書いています。文体にも微妙にとぼけた感じがして、とてもゲゲゲの鬼太郎らしさが出ていて、雰囲気はバッチリです。 プロローグでは、ある孤島の村から仙太という少年が街にやってきています。西洋妖怪が襲ってくるので助けを求めに来たのだとか。劇場版アニメにも西洋妖怪が襲ってくる設定ってなかったかなぁ。 とにかく鬼太郎は、砂かけ婆や子泣き爺、一反もめん、塗りカベなどの仲間達とこの島へ旅立つことになるわけです。選択できる仲間は、当時のアニメ版で活躍していた“つるべ火”を選んでみました。そのせいもあるのかわかりませんが、とにかく一発クリアです。(そういえば“丸毛”を選んでも役に立つシーンがない気がするが、どうなんだろう?それになんで仲間に猫娘がいないのだ?) 原作でもそうですが注目すべきはネズミ男でしょう。基本的には味方で役に立つシーンもありますが、油断すると金塊を持ち逃げされたり、劣勢となると敵に寝返ったりと、ろくでもありません。ほんとに。そこがネズミ男らしくて良いとはいえ、こいつのせいでゲームオーバーになるとトホホ感が倍増です。 ルールと難易度はそんなに難しくもなく、大まかなストーリーは一本道。読み物として軽く楽しむくらいが適当かもしれません。ただし、仲間の有無や戦略によって細かい違いは結構あり、バットエンドも多く用意されているので、ゲームとしてもちゃんと楽しめます。
あえて注文をつけるとすれば、もっと忍び寄る妖怪の恐怖が味わいたかったな、と思いました。日常生活に妖怪が巣食う不気味さとかね。主人公が鬼太郎ではなく、少年の仙太だったら恐怖感が湧いてきたかも。 もっとも今回の敵は西洋妖怪達だったし、2度目に作られたあの明るいアニメシリーズの方が下敷きのよう(ぬらりひょんが登場したり、会話の中だけですがユメコちゃんの名前が出る)なのでケチをつけることではないかな。 子泣き爺が敵にタックルしたまま玉砕覚悟の崖にダイビングとか、闘志むき出しで戦う鬼太郎達もなかなかに面白かったので、まあ良しとします。
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