冒険記録日誌
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2005年02月11日(金) 悪霊の洞窟(L・シャープ/社会思想社)

 FFシリーズ30作目の作品。
 ストーリーは、ゴラク王国のオルガスを封じ込めていた封印が何者かに破壊され、真の盾が失われててしまったので、真の盾を取り戻し再び封印せよ、というお話しです。
 主人公はお城の厨房で、ウサギの皮剥ぎ見習い職人として働いていたのですが、宮廷魔術師に「偉大なるタンクレッド」とやらの由緒正しい子孫であり、真の盾を奪回できる唯一の人間であるとか、いろいろ言われて嫌も応もなく冒険に出かける羽目になっています。
 設定からするに、剣の訓練もろくに受けていない青二才のはずですが、冒険が始まると他のFFシリーズの勇者と同じ強さでした。謎です。
 冒険中は洞窟だかなんだかわかりませんが、とにかく暗い中を彷徨って進んでいきます。もちろんオークや闇エルフのような敵もいますが、酒場もあれば、味方の住む居住空間もあり、洞窟というより地底世界のような舞台ですね。
 ドワーフ達を従える人間の女リーダーが手助けしてくれたり、敵のオルガスのしもべにクッダムという7匹の魔物が冒険中に登場したりと、少々地味目ではありますが登場キャラクターと設定はなかなか魅力的です。
 特に主人公に同行する“自慢たらたらのタバシャ”という猫が一番気に入りました。“自慢たらたらのタバシャ”は猫らしく行動は気まぐれですが、主人公のために餌をもってきてくれたり(滋養のある毛虫とか・・・)、ネズミの大群などと果敢に戦ったり(後で死体を口にくわえてついてきますが・・・)、なかなから愛らしくて役にたちます。何より名前がいいや。
 しかし、ゲームとしては気になるところがあります。この作品には落石や雷などが襲ってくると「サイコロを一つ振れ。出た目が君が立っている位置だ。続いてサイコロをもう一度振れ。出た目が○○の位置(つまり危険なものが直撃する位置)だ。同じ数字だったら君は死ぬ」という指示が非常に多いのです。いくら好調であっても終盤まで行っていても、一発で死亡するのでもう嫌になります。せめて通常の運試しで凶だから死亡というならまだ我慢できるのですが、私的にはこれだけでせっかくの作品が台無しになった気がしますね。残念。

 結論。ゲームブックファンで猫好きならオススメ。
 ただし“自慢たらたらのタバシャ”の肉球をもみもみするシーンはないので、肉球フェチの方はあしからず、です。


山口プリン |HomePage

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