冒険記録日誌
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| 2005年02月09日(水) |
熱闘甲子園(スーパー頭脳集団アイデアファクトリー/桐原文庫) |
部員がわずか9名の弱小高校野球部が、幸運に幸運が重なって甲子園に初出場決定!あなたは監督として、優勝旗を手に入れることができるか!という、明快なストーリーのゲームブックです。 百球で威力が落ちるがシップを貼ると三球だけ球威が復活するという変なピッチャーを初め、喧嘩好きの奴、こっそり酒を飲んでいる奴、ドジでノロマな亀な奴、と部員はかなり個性的ですが、文章がややそっけないのが全体的に味気ない印象を与えていて残念です。あのスーパー頭脳集団アイデアファクトリーの作品の中では、まだ良いほうなのですが・・・。(彼らの他の作品は、ストーリーや設定ともに凄すぎる作品が多いのですが、これはまた日を改めて紹介します) 第一試合から試合に勝ちつづける限りは、決勝戦まで遊べますが、実際に遊ぶシーンの多くは試合の序盤(1回)と終盤(9回)の攻防のみです。相手ピッチャーを初回からどうやって打ち崩すかとか、9回裏一打逆転サヨナラのチャンス!とか、一点を死守すれば勝ちは目前なのにエラーで出塁された!とかそんなシュチェーションの中を監督がどう動くかを悩むわけです。もっとも、部員が9人なので代打やリリーフは考える必要はありません。選手達にどう声をかけるべきか、励ますべきか、叱るべきか、はたまた冷やかしてリラックスさせるべきか、などと主にメンタル面の問題になるわけです。高校野球らしい雰囲気を出すのには良いアイデアかもしれません。変な魔球が飛び出すということもなく、真っ当な高校野球が楽しめます。 決勝戦ではPLO学園と言う地元の競合チームが相手で、桑田や清原というどこかで聞いたような連中と対決。こいつらはかなり強いです。最善の選択肢を選んでも試合の結果は運次第という厳しさですが、1回のゲーム時間が短く、繰り返して遊ぶことが苦にならないので、私的にはOKです。 しかし優勝したときのエンディングがあっさりとしか書かれてないのに、決勝戦で負けて甲子園の砂を持って帰るバッドエンドの方が書き込まれていて印象的なのは、この舞台ならではでしょうねぇ。
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