冒険記録日誌
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2005年02月02日(水) 熱血硬派くにおくん 番長連合をぶっとばせ!(上原尚子/双葉文庫)

 主人公は熱血高校で一匹狼のツッパリをやっている、くにお君。番長連合の連中にさらわれた親友を救い出しに行くという話しです。
 私は未プレイですが、原作は割と人気のあった横スクロール格闘アクションゲーム。この作品以降もいろんな続編が発売されていたため、くにお君シリーズは独特の世界観が出来上がっていたようです。
 そんな訳でツッパリの世界というゲームブックでは珍しい題材の作品が楽しめる、と期待したのですが、読んでみると良くも悪くもとっても原作に忠実な作品でした。港で暴走族と戦ったり、繁華街でスケ番どもと喧嘩するのも、ゲームのステージ構成と一緒。終盤ではヤクザの事務所に単身殴りこむシーンも同じですが、ゲームブックとして読むと単なる自殺行為に見えます。(笑)
 ゲーム内容は、不良やヤクザどもを相手にひたすらサイコロを使った戦闘、戦闘、戦闘、戦闘です。選択肢による分岐の違いも少なく、戦闘バランスは終盤になると割と厳しいので、結局はクリアできるかはサイコロ運で決まってしまうような印象です。
 しかしくにお君の世界は個性の強そうな不良たちが多いのに、無機質な戦闘だけであっさり描写が終わって勿体無い感じです。ゲームブックで格闘アクションの忠実な移植なんてものがそもそも無理なのですから、原作ゲームにこだわらずに登場人物と世界観だけを生かしてもっと自由に作った作品にして欲しかったなと思いました。


山口プリン |HomePage

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