冒険記録日誌
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2004年06月12日(土) 角笛城の反乱(ケビン・バレット&ソール・ピーターズ/ボビージャパン) その5

(ネタバレ注意!プレイ予定の人は読まないで下さい)

 私は曇り族の男を追い、暗い洞窟へと入っていった。
 しかし我ながら、戦闘しか能の無い私のこと。またもや曇り族を見失ってしまう。
 前方が三本に道が分かれている分岐点でしばし悩んだが、運任せに暗闇の中を壁に手を当てつつ歩いていった。
 すると突如、ナイフの切っ先が目の前に突き出た。尾行に気付いた男が待ち伏せしていたらしい。
 熾烈な戦闘が始まった。
 今度の敵はなかなか手強い。
 対するこちらは先ほどの戦闘ですでに負傷しているのだ。あきらかに不利だ。
 逃げ出す選択肢もある。だがここまで来て引き返せるものか!

(余談だがこのゲームブックの戦闘は、サイコロを振って戦闘結果表を参照してダメージを算定するシステムになっている。中には残り耐久力に変わりなく一撃で“気絶”や“即死”になる結果があるので、たとえ不利でも勝つ可能性はあるし、その逆もあるので、緊張感のある戦闘が味わえていい感じだ。また運と状況がよければ負けても死なずにゲームは続けられる)

 残念ながら私は戦いに負け気絶してしまった。
 そして意識を取り戻したときは、私は馬に縛られてどこかに運ばれていた。
 いや、よく見ると馬は歩みを止めている。頭をめぐらすと、私を倒した男は既にここにいないらしい。別の曇り族の男数人が、オーク達と言い争っているのが見えた。
 仲間割れか・・・?よくわからない。
 それにもう昼間なのにオークが平気でうろついている事にも私は疑問を感じた。サルーマンの生み出した新たなオークなのだろうか。
「あいつは、俺たちのものだ!」
「今まではな。だがこれからは俺たちウルクハイのものだ。あいつはクリアの姉さんの所へ連れて行く。これは命令だ!」
 オークの一匹が私の髪を荒々しく掴んで引き寄せた。臭くて熱い息が顔にかかる。
「どうした生肉」
 しわがれ声でオークが言った。
「まずクリアの姉さんがおめえで楽しむ。それから俺たちがおめえをもらうって寸法さ!」
 奴の足元に唾を吐きかけたが、手痛い平手打ちを喰らう。
 一方では曇り族の男達とオーク達の戦闘が始まっていた。戦局はオーク達が優勢だ。明らかに普通のオークとは違う。
 だがどちらが勝とうが、今日の運命は私にとって最悪のようだ。
 私は絶望的な思いにとらわれながら、また気絶してしまった。


続く


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