冒険記録日誌
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2004年04月13日(火) ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還

(ネタバレ注意!映画をこれから見る予定の人は読まないで下さい)

ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還(日本語吹替え版)を見てきました!
奥様を実家にあずけたあと、レイトショウでこっそりと1人で見に行ったのです。
場内には数人しかいなかったので、好きな席でのびのび見ることができました。

よかったよ!よかったよ!面白かったよ!最後まで最高だったよ!

そんなボチャブラリーのない感想しか出ないのは、悲しいのですがそんな感じです。
まあ、もうちょっと詳しく書いてみます。まずは悲しかったことから。

・サルマンが登場しない。
なんでー!?今までサウロンより目立っていたのに、あんなにあっさり消えてしまっていいの?
そのうち出るスペシャル版DVDには登場する可能性大だけど、そんな一部の人だけへのフォローは不親切だよ。映画館でだけ見るというファンもいるだろうに。
サルマン好きとしては、映画としてここだけ未完成に思えるぞ。

・長すぎる
203分という長時間そのものは不満じゃないです。まさに時の流れを忘れる面白さ。
しかし・・・途中から・トイレに・・行き・た・く・なっ・・て・・。
ちゃんと映画の始まる前にもトイレに行ったのだけどな。
私は結構、小便が近いので心配していたのですが見事に的中。
一瞬たりとも目を離したくなかったから、20分くらいもぞもぞしていたのですが、まだ1時間半はあるぞ。これでは落ち着いて見ていられないと考えて、象さんと兵士達が戯れているシーンのところで、急いでトイレまでダッシュ。
ふうっ。一番楽しみにしていたエオウィンの活躍をもう少しで見逃すところだったぜ。
それでもラスト前では、またトイレにちょっと行きたくなっていた。いい加減にさらせーよ。俺。

続いてストーリーの流れにそった感想。

・オープニングに登場したスメアゴル
500年くらい前のお話。“2つの塔”のスペシャルDVDで監督がこのシーンを予告していたのですが、オープニングにもってきたのですね。いい感じです。
スメアゴルのモデルをやっていた役者さん。ちゃんと登場する機会があったんだ。
なんか表情とかが“蛇の舌”の役者さんみたいで同一人物かと思った。

・パランティア
寝床で目をあけたまま寝ているガンダルフが可笑しい。パランティアがピピンを捕らえるシーンとそれに気づいて仲間達が大慌てするシーンが面白い。この映画って戦闘シーンを除くと、こういうバタバタしているシーンが意外にないから。
それにしても“旅の仲間”でも登場してはいたけど、パランティアの存在感が少ないね。これではデネソールが乱心していた理由も映画ではわからないし。
あれもこれもは詰め込めないのは仕方ないでしょうけど、説明不足な気がする。

・雪の高峰をゴンドールの烽火が走るシーン
これからの戦いを予感させて、いやがおうにも燃えるシーンです。
しかし後日、友人(珍しくレゴラスファンでない女)と電話で話すと、あんなところで火を燃やして誰が見るんだ!あんな山奥で相当な量の薪をどうやって常備しておいたんだ。まったくわけわからん。とかいっていた。そーか。そんな見方もあったのか。

・シェロブ
“2つの塔”に登場しなかったので、その分期待が高まっていたのだけど、よく出来ていた。主役の座が危ういフロドも、簡単にはシェロブにやられないように頑張っていて健気だぞ。
サムがフロドの死体を見て、これからは「なんて残酷な運命なんだ。旦那の死体を置き去りにして、自分が指輪を捨てる使命を引き継ぐのか」などと葛藤しながら指輪を取るシーンがないのは、非常に残念。スペシャルDVDには収録されていることを期待したい。

・死者の道
原作より展開がわかりやすくていいなぁ。(このあたり原作では読んでいてだれてしまっていたので)
エルロンドが折れたる剣を鍛え直して、アラゴルンの元へ助言と共にやってくるところはいい。そーか、そーきたか、という感じ。あの剣は折れたままかと心配していたよ。
死者の道のシーンもいい。欲をいえばもっと長くやって欲しかったくらい。今回のアラゴルンの見せ場は、ここくらいだもんなぁ。

・戦闘シーン
指輪の幽鬼もあわせてモルドール軍は格好いいね。今までオーク隊ばっかりだったので、象さんと南方人の部隊が新鮮だった。
ゴンドール兵の首を投石機で撃ちこんくるエゲツなさも映画だと一層目立つ。
対して味方の軍だが、ガンダルフも格好いいが、やはりエオウィン。アングマールの魔王との戦いは原作でも燃えたシーンだが、期待を裏切っていない。
原作だと、戦場での彼女は“若い戦士”とだけ紹介されていて、カンの悪い私は彼女が兜を脱いだ瞬間に「正体はエオウィンだったんだ!」と驚いたものだが、映画ではそういう要素はなかったものの、安っぽさの一切感じられない映像に息を呑む。やはり一番の見せ場だろう。
セオデン王が息をひきとる前にエオウィンを認識してくれていたのは嬉しい。
セオデン王もさぞ満足だったろう。タイタニックの船長として沈む役よりも(笑)
それからアラゴルンが率いてくる幽霊軍団は・・・ギャグ漫画みたい。戦場に突入するシーンは、ドドドドド・・・という擬音がピッタリだね。

・旅の仲間
フロドやサム、アラゴルンやガンダルフは当然として、ピピンとメリーも重要な活躍をしてくれます。
急にシリアスになっちゃったから、そのぶんギムリがお笑い要因に回されて可哀想な気もするけど。
一方のレゴラスは、「監督から女性ファン向けにサービスです」といわんばかりの活躍を戦場でしていました。ストーリーの流れには関係ないけどね。

・滅びの山の火口シーン
ここまで、飲み水がなくて困るシーンや「驚き桃の木イバラの木」のシーンがないのはしょうがないか。フロドを背負って走るサムには、やはり感動する。
フロドとゴクリの火口での取っ組み合いも、長く表現されていていい。原作ではあっさりしていたように感じたからなぁ。ゴクリが落ちていくとき見せた、あのなんともいえない歓喜の表情は必見。
もっともネットの日記で、「ゴクリは“いとしいしとおお”と叫ばないと!ここのシ−ンが映画で一番不満」と書いていた人もいたので、ここの評価は好き好きなのかなぁ。私は一番気に入ったアレンジ部分だったけど。

・サウロンの最後
ソーサリーの大魔王なみに、サウロンあっさり消えすぎ。といっても、原作どおりだから、文句いっても仕方ないか。
指輪を失って不完全な力ながらも強力な抵抗をみせるとか。ラスボス戦は「オラオラオラオラァ!」「無駄無駄無駄無駄ーーーっ」とかいいながらラッシュの突き比べをして欲しかった。
いえ、嘘です。TVゲームでもやってます。

・エンディング
ホビット庄の掃蕩はないだろうな。原作でも蛇足みたいな印象だったし。せいぜいアラゴルンの戴冠式までかなぁ。とかいろいろ思っていたけど、ホビット庄への帰還、サムの結婚、旅立つフロド達との別れまで入っていて文句なしです。サムが子供を抱いて「帰ったよ」というのには泣けました。
スタッフロールが最後まで流れ終わるまで席に座ったままでした。


なんだかんだいって最高でした。私が永久保存版と呼ぶ映画はこれが初めてだし、これからも当分ないだろうな。


山口プリン |HomePage

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