冒険記録日誌
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| 2004年04月04日(日) |
タロット幻想曲 運命の指輪を探せ!(清水真理子/双葉文庫) |
本書は少女向けゲームブック、ペパーミントシリーズの一冊です。 冒険記録日誌では、このシリーズをだいたい紹介してきたので、未紹介の本も残り少なくなりました。少し寂しいですね。
さて、本作は清水真理子さんの処女作だそうです。 彼女の他作品は「ア・ベ・コ・ベ狂騒曲 ミラーワールドへようこそ」(2003年8月の冒険記録日誌で紹介)などもありますが、タイトルから共通点がありますね。 中身は違っていて欲しいなぁ。 そんなことを思いながら読んだわけですが、こちらの方が多少読みやすかったです。(ええ、多少です) 主人公は中学生の女の子。チャマというリスとネコの合いの子みたいな異世界の住民の依頼で、占いの国を冒険することになるメルヘンチックなファンタジーです。 他のペパーミントシリーズとの違いは、主人公のあこがれる男の子という存在がなく、代わりに友達の3人の男の子が一緒に冒険してくれること。 男の子にはそれぞれボーイズポイントという数値が設定されており、主人公が冒険中にどの男の子を頼るかで増減します。 登場人物紹介によると男の子は、身も軽いが頭も軽いシャニーズ系、知的でクールな少年、無口で喧嘩が強くて義理堅いタイプと個性的・・・なはずですが、実際に冒険している最中はあんまり各男の子の違いが感じられませんでした。最後は一番ボーイズポイントが高い男の子と仲良くなるわけですが、誰がどのタイプなのか最後までよく憶えられないほど印象薄し。 むしろ、占いの国の女王や、神官の息子といった敵役の方がまだしもキャラが立っていたかな。 せっかく占いの国が舞台なのだから、もっと占い要素を増やせばそれはそれで楽しめたと思うのに。タロットカードを利用した、ペパーミントシリーズにしては一見複雑なシステムも、煩雑さの割に面白さに繋がっていないのが残念。
ペパーミントシリーズそのものに愛がないと、ちょっとお勧めしにくい一冊でした。
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