冒険記録日誌
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| 2003年12月01日(月) |
ババ・ヤーガの悪夢の王国(ロジャー・E・ムーア/富士見書房) |
富士見のD&Dゲームブックシリーズの一冊です。 ババ・ヤーガという魔女に盗まれた“賢者のエメラルド”という宝石を取り戻すため、ドワーフの相棒ジョルニールとともに、恐ろしい罠の待ちうける魔女の小屋へ侵入する。というストーリーとなっています。 小屋といっても、もちろん魔女の住処だけあって普通の小屋ではありません。小屋の床からは鶏の足がニョッキリと生えて、常に地面を足踏みして侵入者を妨げています。中に入れば、しゃべる猫やネズミがいるくらいは当たり前。湿地帯を歩いたり、大空を泳ぐことになったり、暗闇の中で得体の知れない化け物に襲われ、博物館でアイアンゴーレムと戦ったりと、タイトル通りに悪夢のような冒険になること間違いなしです。 雰囲気としては、まるで腐った沼地の中を歩くような感じでスッキリしません。 そう思うのは、邪悪な魔女“ババ・ヤーガ”が主人公の手に負えない強力な存在で、基本的に魔女を倒すことはできないという設定のせいもあるでしょう。結局、主人達は魔女が退屈しのぎに考えた“賢者のエメラルド奪還ゲーム”に参加させられたコマにすぎないようだからです。
それからゲームとして見た感想ですが、どの選択肢を選んでいても“賢者のエメラルド”まで割と簡単に到達するので、思ったよりあっさりと冒険は終わってしまいます。 その分、何パターンものルートが用意されているので、プレイするたびにいろんなストーリーを楽しむことができるのですが、残念ながら終盤の展開は一つしかないので、そのうち厭きてしまいます。ここはいろんな結末を用意して楽しませて欲しかったものです。
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