冒険記録日誌
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| 2003年10月30日(木) |
奥様は名探偵 その2 |
(ネタバレ注意。“マナ亭奇談”をプレイ予定の方は読まないで下さい)
「あの、もしもし。なんでクロスワードをやっているの?」 私が呆然とした顔で奥様にいうと「めんどくさいから」と速やかな回答が帰ってくる。 なんてことだ。これで事件は迷宮入りだ。 私はよろめきながら席を立ち上がり、マナ亭の玄関をとおり、秋風の寒い外へと出ていった。 ホテル近隣の村に住む漁師達が、怪訝な顔をして泣きながら歩く私を見上げる。 きっと、ダイエットに失敗して脱走した客と思われているのだろう。ますます可哀想だな、俺。
そのとき背後から奥様の声が聞こえた。 「ねぇ、魚のタラってどんな漢字だったっけ」 私は急いでマナ亭の中へ突入した。 「辞書では、鱈となっているね。うんうん、捜査再開だね」 「あんた、よく聞こえたわね」 奥様は手をとってぶんぶん振る私を、呆れたように眺めた。 ともあれ奥様の活躍で、マナ亭の客室の名前が、魚へんをつけると全て魚の名前になることに気がついたのだ。これで謎めいたメッセージのいくつかの意味がわかってきた。これは大きな前進だ。 その後、なかなか開かなかった金庫は、私が開けることに成功。捜査は順調にすすむ。 こうして少しずつ事件を取り巻く数々のヒントが、少しずつ形を伴って見えてきたのであった。
続く
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