冒険記録日誌
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2003年10月08日(水) 超時空パイレーツ おみそれ3人組の冒険(樋口明雄/双葉文庫) その1

(ネタバレ注意!この作品をまだプレイしていない方は読まないで下さい。脱力して腰が抜けます)


城西高校映画研究会の俺達3人組(竹林一平、高村和哉、小川進)はピンチを迎えていた。
「だから、だな!今度の文化祭に出展する映画が作れないとこの部は取り潰しだ。それを避ける為には、まず映画を作る金が!資金がいるんだ!」
と、俺(竹林一平)の叫びも虚しく響く。
こうして今日も、実りの無い部会が終わり、俺達はカバンを持って帰り支度を始めたのだった。
事件はそんな帰り道、学校の校庭から始まった。
校庭のフェンスの隅から、もごもごと丸まっていた体を起こして、身長2メートルはあろうかという巨大な猫が俺達の前にやってきたのだ。
そいつは硬直する俺達に向かって馬鹿丁寧にお辞儀をした後、名刺を差し出した。
「私、ナイトランド時空宅急便株式会社 営業部長のなんじゃもんじゃと申します」
「行こう行こう」
我に返った俺達は、猫を無視して再び校庭を歩き始めた。
まったく。ドッキリカメラなんかにひっかかっている程、俺達は暇じゃないぜ。
そのとき猫がこう言った。
「あのう・・・。あなたたちお金が欲しいのでしょう?」
ピクッ。
「我が異世界の国、ナイトランドの女王を救って下さったあかつきには、多額の賞金が出るでしょう」
ピクッピクッ。
「一生遊んで暮らせるだけの───オ、カ、ネ、です」
俺達は猫にとびかかった。
「がおおおおお!」
「俺達は、何をすればいいんだ!」
「お、落ち着け」
俺はわめき散らす和也と進を制して、不適な笑みを浮かべた。
悪くないぜ。映研を復活させ、文化祭に映画を出品し、なおかつ無限にあまる報償金。
「ゆくぞ、みんな!」
「ファイトォ、エイエイオォォーー!」
俺達は手を重ねあい、掛け声をあげた。こうして冒険は始まったのだった。

続く


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