冒険記録日誌
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| 2003年08月25日(月) |
プロ野球ファミリースタジアムVol.2 風雲オールスター戦(助川哲也/双葉文庫) その5 |
月野監督が参加したとたん・・・。
カキーーーン! 「オールスターズの門松。電光掲示板直撃の大ホームラン!」 カキーーーン! 「続くポンチも当たった瞬間にわかる特大ホームラン!」
ぎゃーーーー!いきなり2者連続のホームランを食らってしまった。 さっきまで怒っていた月野監督を見ると、日の丸扇子を出して小躍りしている。まったく調子のいいおっちゃんだぜ! さらに続く宇野と針にもヒットを打たれ、もう1点追加。 結局この回、一挙に3点取られたわけだ。 ホームランはともかく最後の得点は、ナムコスターズの守備力の調子もよくないのが響いてしまったなぁ。
4回裏。ナムコスターズの攻撃。 ピピ監督は円陣を組んで必殺の作戦を指示した。こうなったら、勝つためには少々卑怯でも手段を選ばないぞ。 「いいか。相手ピッチャーの割鍋は3日前に失恋したらしい。全員で叫ぶんだ。せーの!」
「失恋なんてダッセー!」
投球練習をしていた割鍋のグラブからボールがポトリと落ちる。 「ようしいいぞ。キーワードは、涙、あなた、嘘、北へ帰ろうだ」 ナムコスターズのバッター達は、次々に演歌を歌いながらバッターボックスに立つ。 メロメロの割鍋の球を打ちまくる選手達。とどめに4番バッターのスリーランで、3点を取り返した。 怒り心頭の月野監督がベンチからはがした板で、割鍋をどつきまわしながら叫ぶ。 「ピッチャー交代、九綿!」 おっと。リリーフカーに乗ってきた九綿の野郎、不気味に笑っていやがる。 こちらもお遊びはここまでだぜ。
(まるで、おじゃまんが山田君みたいだと思いながら)続く
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