冒険記録日誌
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2003年08月11日(月) 運命の巻物(リンダ・ロウェリー作/世界文化社) その8

<ゲームブック愛の物語 ─結末─>
魔法の洞窟にアンガーが部下達をつれてやってきました。
「よくもわしを裏切ったな。魔法使いの小娘め!おまえも仲間も始末してやる」
部下たちが吠えるように笑い、盾と斧を打ち合わせました。あなたは恐怖にすくみあがりながらも、金の王笏に魔法の力を込めました。
すると、すさまじい炎がアンガーを包み、灰になるまで焼き尽くしたのです。
部下達も主人の壮絶な最後に、うろたえて散り散りに逃げてしまいました。

「いま君はギャレンデールの女王となった」
ショーが傍にやってきて、両手であなたの肩を抱いて引き寄せます。
「どんな気持だい?」
「すてきな気持ちよ。そしてショー、あなたもブリスフォードの王になったのだわ」
「どうだい、ぼくたち2人の力があわさって、一つの強力な国になると言うのは」
「すばらしい考えだわ。ギャレンフォードのキング・ショーとクイーン・ミアリーというわけね」
かれのくちびるが、あなたのくちびるに柔らかく重なりあう。
「これでめでたしめでたしじゃ」
ワルデマールの声が響きます。
2人が見上げると頭上の星々が集まってハート型を形づくりました。
「2人の夢に天が微笑まれんことを!2人の心がいつも魔法とともにあらんこととを!」




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何の脈絡もなくアンガーが登場して、打切りが決まった週刊ジャンプの漫画のように強引に決着がついてしまいました。でもこのゲームブックは大好きさ!
ちなみに他の選択肢では、アンガーによって囚われの身となったあなたを助けにくるショーや、愛の詩をあなたに捧げるショー、といろんな展開があって笑えます。じゃない、楽しめます。
ブーム当時のゲームブックの多様性が伺える資料になる本ですね。


山口プリン |HomePage

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