冒険記録日誌
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2002年08月14日(水) ゲームブックの楽しみ方(安田均/社会思想社)

本書はゲームブックじゃありません。
しかし安田均氏がファイティングファンタジーシリーズについて語っている解説本なのです。
ゲームブックに関する限り、このタイプの本はかなり珍しい。もしかするとこれが唯一のものじゃないでしょうか。
内容は“火吹山の魔法使い”を引き合いにだしたゲームブックそのものについての解説から始まり、ジャクソンやリビングストンの各作品についての感想と、その作品がつくられた背景についての推察が主な話になっている。
私的にはリビングストン作品の後書きは、“蘇る妖術使い”を除いて物足りないものばかりだったので、彼の作品解説がしっかり書いてあるのが非常にうれしい。
細かいところは私と考えが合わないところもあったけど(“サイボーグを倒せ”の英雄点の解説など)、基本的にもっともな意見をわかりやすく解説していてすんなり読めた。
他にはテーブルトークとしてのファイティングファンタジー。ファイティングファンタジーシリーズ後期の作品についてのコメントが書かれている。それに“火吹山の魔法使い”を初めとしたいくつかのフローチャートが付録としてついているので、ゲームの攻略やゲームブックを作成しようと考えている人には役に立つだろう。
レビューのお手本のような本で資料価値も高い。ファイティングファンタジーを深く知ることのできる重要な本と言える。
ブームの後期に出版されたようで発行部数は少なかったと思われるが、驚くべきことに本書は未だに在庫があったらしい。今年になって注文したらあっさり手に入った。
(その後に社会思想社が倒産した今は、手に入るかわからない。私は運が良かったかも)

それにしても本書を読むと、この冒険記録日誌は本当に駄文をづらづら書いているだけだなぁと感じる。
まさに質より量。
せめてプリンの書斎をリニューアルして、ゲームブックの徹底解析しようかな。スキャナーの使い方覚えなければ。でもそんな事していたら、ゲームブックする暇がなくなるしな。などと悩む山口プリンでした。


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