冒険記録日誌
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| 2002年06月21日(金) |
卒業式はKISSでスタート(原 彩子/双葉文庫) その4 |
(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)
話しは進んで、バイト仲間でスキーに行くことになりました。 ここで、私は麻里さん達のイジメやら、涼君とのダンスやら、お約束のような遭難事件やらいろいろありましたが、いろんな思い出を胸に無事帰ってきます。 このあたりから私は、一平君の存在が気に懸かってきました。 いったい私は誰が好きなの──。 乙女心は乱れます。 一方、読者は大混乱です。なぜ急に心変わりしたのでしょうか。 今までそんなに一平君に印象はなかったのですが。乙女心はわかりません。 一平君には麗香さんと言う彼女がいますが、私の中で彼の存在は日に日に大きくなります。告白する勇気もないので、バレンタイン当日に手作りチョコを一平君に渡します。 すると彼は、「校門で初めて君を見た時から、君の事好きだったよ」と、まるで麗香さんの存在など、初めからなかったかのように言ってくれました。 うれしい。(はぁとマーク) もう読者がどう思おうが二人の世界に突入です。 こうなると最後の問題は、本当の自分は12歳と言う秘密を隠している事です。 でも大丈夫。最後に「16歳の君だから愛したわけじゃない!」と彼は答えてくれました。そして、おでこにKISS。
こ・れ・で・HAPPY END よ。
*雑感* 疲れた・・・もう駄目。 今回は言わせてもらいます。文章がヘタすぎ。 お話しとしても、少女漫画ファンが想像だけで描いた恋愛小説の展開そのまんまです。 パラグラフの構成は、バットエンディングがなくてエンディングは一つ。つまりどう選択しても、最後は同じ結末が待っています。それは良いとしても唐突に一平君を好きになったりと、選択肢で作者が考えた本筋を外れると、辻褄が合わなくなる展開はゲームブックとして致命的。いいとこなしです。 ただ昔の少女小説ではこんな感じの作品を良く見かけたので、当時の少女達には受け入れられたのかもしれません。
ちなみに告白のきっかけになる手作りチョコ。 このクッキングシーンはやたらパラグラフ数をかけて描かれています。 スキー場での遭難事件がわずか3パラグラフしか消費していない事を考えると、相当な力の入れ様です。 作者自身が、お菓子作りが好きなのかも。ここだけ妙に現実味を感じました。 本当にお菓子が作れそうだ、と思ったら最後にレシピが載っていました。今度はクッキング本として利用しようかな。
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