冒険記録日誌
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| 2002年06月13日(木) |
ポートピア連続殺人事件 密室殺人の謎(池田美佐/双葉文庫) |
なぜか最近はまってしまいました。ビデオレンタルしまくって見てます。 「古畑 任三郎」 推理ドラマとして見ると、事件やトリック自体はショボイ内容ですが、あの刑事さんのキャラはナイスです。 もう大好き。 にわか探偵ファンと化した私。推理物と言える双葉ゲームブックを連続レポートしちゃいます。
まず一番最初に紹介するのは、「ポートピア連続殺人事件 密室殺人の謎」。 主人公が刑事で殺人事件を捜査すると言う、典型的な設定の話しです。 システムとしては、情報ポイントと知力ポイントの2つの管理だけ。ストーリー志向に作られたゲームブックです。 さらには犯人のわかるエピローグのページを袋とじにする念のいれよう。この手のゲームブックでは、致命的なネタバレでしょうから気を使ったようです。 しかし、私は読む前から事件の犯人を知っていました。 原作のファミコン版では、捜査に行き詰まってしまってクリアできてません。 さらにゲーム雑誌も読んでいません。なぜ私は犯人を知っていたのでしょうか。 それは、前に紹介したドラゴンクエストのゲームブックのせいです。 なんとラダトーム城下町の住民の一人が、「ポートピアの犯人は××だ!」 と、ドラクエとは全然関係ない事をしゃべっていたのです。 ギャグのつもりでしょうが、とんでもない奴です。ベギラマを唱えてやりたい気持ちです。
ただ、そのせいでつまらなかったかと言うと、そうでもありません。 リアルタッチの挿し絵も加わった正統な刑事ドラマは、十分堪能できる内容です。 考えてみれば当時のファミコンはショボイグラフィックですし、TV画面に表示する字数にも制限があったでしょうから、このタイプのゲームなら表現方法としてゲームブックの方が有利なのは当然です。 (逆に双葉で面白くない作品と言うのは、アクションゲームを無理矢理ゲームブックにしたパターンが多い) 本書でしか見れない登場人物のセリフやエピソード、オリジナルキャラのライバル刑事達の登場など、原作より厚みのグッと増している作品でした。 そうかと言って原作と別物になっているわけではありません。原作の謎解き部分はキチンと踏んでおり、ファミコンの攻略本としても使えます。 私は長年わからなかった「こめいちご」の謎が判明して、胸のつかえがとれました。 本書はゲームブックとファミコンのタイアップが成功した好例と思っています。
欠点は一度クリアすると再び挑戦する気はなくなってしまう事ですが、まあ推理物とはそんなものですね。
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