冒険記録日誌
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| 2002年05月30日(木) |
ルパン三世 さらば愛しきハリウッド(吉岡 平/双葉文庫) |
双葉文庫にはルパン三世のゲームブックシリーズがあります。 昔のゲームブックブーム当時には、まったく存在に気が付かったのですが、19作目まであります。 やはりルパンものは根強い人気があったようです。
「さらば愛しきハリウッド」はタイトルでわかるとおりハリウッドが舞台。 次元と一緒に50年以上昔に製作された1巻の古フィルムを盗み出すのが今回の目的です。 ルパンらしい雰囲気はよく出ています。 和風映画の撮影現場に潜り込むと、監督に時代考証の指南をしている五右衛門に出会う強引な展開。 飯屋で銭形刑事との追っかけっこ。不二子の裏切り。 どれも定番ですね。ニヤリとしながら読めること受け合いです。 それから気になったのが一点。 ルパンらしさを守るためか、主人子であるルパンが古フィルムを狙った理由は最初から明かされません。 中盤、獲物を手にしたとき、ルパンがフィルムにまつわる話しを、静かに語り始めるのです。 この秘密が序盤でのルパンと読者の一体感を阻害していると言うか、使命感に欠けさせる弊害を生んでいる気もするのですが、作者は映画的な演出の方を選択したのでしょう。 ルパンの能力値は体力・武器・情報ポイントが設定されていますが、印象度低し。 やはりストーリーでルパンワールドを堪能する。そんな作品でした。
このシリーズはどれも作者が違うそうで、3巻・4巻と読み進めていくといろいろなルパンを楽しめそう。 まだ2冊しかクリアしていませんが、いずれ残りの巻をプレイするのが楽しみです。
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