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みんみん



 おともだち

おともだち

沖縄みやげ(黒砂糖のお菓子など)を持って実家に行く。

祖母はつまつまと手仕事をしているところだった。
昼寝中ののいがものすごーく眠そうな目をして勝手口まで迎えに来た。
目を見れば今まで寝ていたことはすぐにわかる。でも、迎えに来てくれただけよしとしよう。



--近影

なんだか見る毎にたっぷりしてきている気がするのですが。

用事を済ませ、鼻ツンのあいさつをして、車に乗り込もうとすると、子供たちが猫と遊んでいるところに遭遇した。



--最近うちの周りを徘徊している黒い(立派な)子猫



--ゆうゆうと歩いている(車の左側)

お隣のOさんちの男の子が、友達と一緒に遊んでいた。
これ、こないだの猫? などと話す。先日も男の子と猫が一緒にいるところに遭遇していた。
男の子に名前を聞かれたので、答える。
男の子の名前も聞く。さとし君。小学校二年生。
「はじめまして」と挨拶される。
はじめまして。

さとしくんのおじさんにやすひろくんっていう人がいるでしょう、やっちゃんはわたしのどうきゅう生なんだよ。
あと、さと子ちゃんっていうおばさんがいるでしょう、さとこちゃんが小がっこう六年生のとき、わたしは一年生だったんだよ。

と言ったら、えーー、とちょっと驚かれる。
さとし君のお父さんは、三人きょうだいだった「やっちゃん」の、一番上のお兄さんで、確か私たちとは年が離れていたはずだ。だから、さとし君のお母さんも私より年上である可能性が高いが、それにしても私とさほど年齢は変わるまい。母が今の私の年齢の時、ちょうど私はさとし君と同じくらいの頃だったのだから。

黒猫と写真を何枚か撮ってあげた。



--なかなかに強い目を持つ男の子とオスの子猫



--かなり人懐こい黒猫

人慣れしているのはさとし君のおばあちゃんがえさをやっているからだろう。
こんど、写真あげるね。
さとし君は「また名前忘れた」と言って、三回くらい私の名前を聞いた。その都度私は答えた。

やつはといえば、



--じー




夜、母と電話。
Oさんちのさとし君としゃべったよ。面白かった。
「なかなかきかん気の強い子でねー、3人きょうだいの真ん中だけあって、しっかりしとるよ。いつもひろが来るたびに、お姉ちゃんと一緒に遊んでくれるがよ(=くれるのよ)」
ところでのいはなんかまた太ったんじゃない? トラ模様のしましまが伸びとるような気がする・・・
「そうーお父さんと『芝生のあるところにでも散歩に連れて行かんならん』って話しとるところなんよ。猫の散歩用の道具ってあるかねー?」
猫は急に走り出すから、犬みたいな首輪をつけるんじゃなくて、盲導犬みたいな胴輪を付けるんだよ。
「今度お父さん、東京出張だからその時に買ってくるって言っとるよ」

小さい頃、私たちきょうだいがおみやげをもらったように、こんどはのいが買ってもらうらしい。
「お猫さま」というのではなくて、実家の父と母と祖母の日常のなかで、愛らしく、時には困らせつつ、存在している。その空気は、ひとときしか一緒に暮らしていない私たちには少し薄らいでしまっていて、なおかつ羨ましいものだ。

2003年02月25日(火)
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