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みんみん
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沖縄行き:最終日(首里城→帰宅)
最終日。
飛行機は15時発だからちょっとした観光(らしいこともしてみよう)ならできる。というわけで首里城に行くことにする。
ホテルのチェックアウトを済ませて、車に荷物を積んで、高速で那覇に向かう。ホテルさんさようなら、ありがとう。
首里城わきの県営駐車場はいっぱいで、近くの民間駐車場を紹介された。そこで入場券を安売りしていたので(団体券をバラ売りしているらしい)、前払いの駐車料金を払う際に2枚買う。
団体旅行の行程には、ほとんど首里城が組み込まれているのだろうか。観光客(含・私たち)がたくさんいた。
石段を登って門の内に入る。段には高さがあって、体格がそうよいとは思えない昔の人には難儀だったのではないかと想像した。
場内を廻る前にちょっとお手洗いに。
と思ったらこんなところにもシーサーだか龍のようなものが。
口からジャー。
入場券を提出し、案内で示された順序に従って場内を廻った。
今の城は近代になって再建されたものらしく、とてもきれいに整備されている。係の人たちは伝統的な琉球の衣装に身をつつんでいる。
先回の八重山行きでも、今回の本島行きでも、つくづく、沖縄=琉球は中国の文化の影響をつよく受けていると実感したけれど、この首里城でも再確認させられた。今までに感じたそれらの影響は、いわば人々の生活レベルでのものだったけれど(死者にお金をお供えするとか)、首里城で確認したのは国家(と、敢えて書こう)レベルでの行跡ということになるのだろうか。歴代の王の肖像画は、孔子廟などに掛けられている聖人の肖像画の出で立ちにそっくりだ。いわゆる殿様の出で立ちとは全然違う。
服装などの風俗の違いだけでなく、肖像画に書かれた人物の向きも違うと思った。伝統的な日本の肖像画では、人物を身体を斜め方向から描いているものが多いようだけれど、首里城に掛けられた王の肖像画では、人物は真っ正面を向いている。睥睨するかのように。
建物だって中国風なのだろう。
ひとめぐりして終点に近いところできれいな売店にたどりついた(というか自動的にたどりつかされた)。そこでおみやげを買った。ちんすこうとちいるんこうというお菓子。
ちんすこうは沖縄みやげの代表とも言えそうだけれど、作っているお店ごとに風味も微妙に違うらしい。最もポピュラーなのは新垣菓子店のそれだと思う。空港でも売っている。私は新垣カミ商店というお店で作っているちんすこうが気になっていて、機会があれば買って帰りたいなと思っていたのだけれど、ラッキーにも首里城の売店でこの新垣カミ商店のものを扱っていた。箱入りやら袋入りやらいくつか多めに買う。
それからちいるんこう。これも琉球菓子のひとつで、卵の風味がする目の詰まった蒸しケーキである。黄色い生地の上に、赤く染めた落花生のスライスと、柑橘類の皮を煮て細かく切ったものが散らしてある。
ちいるんこう、実は中学生の時に初めてその存在を知って以来、ずっと気になるお菓子だった。全国の伝統的名菓がいろいろ載っている本を見て知った。他の土地の菓子は皆いかにも抹茶煎茶に合いそうな、あんこ度和三盆度の高い、いわゆる和菓子ふうなものばかりだったのだけれど、沖縄のページを見たらそこだけ異質な趣だった。「ちいるんこう」という名前もよくわからない。なんだなんだ?と強く印象に残っていた。
というわけで、念願の品であったおみやげ2品を買うことが出来、ほくほくした気分で売店を出た(単純)。
私の旅行は猫しか見てないのかと言われたらかなりあれだけれど、目に入る猫はもうしようがないので、(今回の)沖縄猫おさめ。
人も行き来する有名観光地だから期待していなかったのに。
−−−石垣を歩く黒猫。
−−−うずくまるしろ(+ちょっと薄茶)ねこ。
首里城(のあたりは高台になっている。高級住宅街の趣)を出て、レンタカーを返して、那覇空港に到着。
お昼ごはんはサンドウィッチ。
最後のおみやげチェックをすませ、免税店(国内線では初らしい)をのぞく。化粧品の海外通販を利用したことはあるけれど免税店に行ったことはない(海外旅行未経験だし)。海外通販のカタログなんかだと自分が欲しいと思う品がなかったりもするのだが(特に色もの関係)、免税店にはけっこうあった。しかもカウンターで普通に買うよりかなり安かった。
と言いつつ、実際には(りー氏への)話のネタにマスカラを1本買った程度。ぴょんちゃんはわりと買い物していた模様。
海の上を飛んで、雲のあいだから島を見て、2時間したら小松に着いて、再びバスに乗って金沢駅から通勤通学の人たちと同じ電車に乗る。
そういえばせっかく2人で旅をしたのに、一緒に撮った写真は1枚もないねえ、と、帰りの電車の中で2ショット写真を撮ってみたりした。
ぴょんちゃんが先に下車。それから30分ほどして富山駅に到着。
ぴょんちゃん=旅の連れに感謝をして、旅日記おしまい。
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それからエストカフェでりー氏にピックアップしてもらい、久しぶりにざんぐりでごはん(りー氏はお酒も)。
途中からF氏が合流。ちんすこうを1袋差し上げる。
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琉球菓子2種の感想も書いておきましょう。
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ちいるんこう
(チールンコーとも)
普通の蒸しケーキなんかを想像すると、ずいぶんあっさり、どうかするとぱさぱさしているし(脂分が少ないのだろう)、卵くさい。でもこれは念願かなったという感じだからそれでいいのだ。これで気が済んだ。ひょっとするとお店によってこれまた違う味なのかもしれないけれど。
▼ちんすこう(新垣カミ商店)
ヒット。多めに買ってきたにもかかわらず、たまたま人に会ったりなんかもしたので、せっかくだからとお分けしたら手元には1袋(1箱にあらず)しか残らなかった。それはそれでよい。もっと買って来ればよかったと思った。
買って来ればそれだけ私の体内にはいるわけで(りー氏は「はい」と出さないと食べない。のうみそが小さいのと面倒くさがりなのとですぐに忘れてしまうのだ)、それって健康的にはちょっとまずいんじゃないかという気もする。しかし今まで食べたちんすこう(といっても大して食べているわけではないけれど)の中でだんぜん好きだと思った。
あっさりしていて少し固めのところが気に入った。他の、もっとしっとりしているちんすこうを食べた時の音が「ほろっ」なら、このちんすこうの場合は「ぽりっ、さくっ」な気がする。
しかし取り寄せてまで食べたいかというとちょっとまた違うだろう。ちんすこうって値段が安いから、運送費の方が高くつきそうだし。だから今度本島に行った時、また首里(本店もここらしい)の方に買いに行けばいいわけだ。
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りー氏の友人Kさんは、沖縄へもよく行っていらして、今まで私たちも何かと沖縄情報を教えていただいている。
そのKさん(既婚・男性)にとって沖縄は、妻ではなく恋人的なスタンスなのだそうだ。いつも帰る家ではなくて、でもたまにどうしても会いたくなって行く、というような。正確なことばは忘れてしまったけれど、たしかそんな風に発言していらっしゃったと思う。
配偶者と恋人と愛人の違いについての定義はさておき、しかしそんな思いは私にもわかる気がする。少し距離を置きながら、でも好きだというような。
沖縄が好きかと言われたら、少し考える。私よりもっと沖縄が好きな人はたくさんいる気がするし、好きなんです〜、と簡単に言ってはいけない気もする(そんなあほな)。かっこつけているだけかも知れない。
でもまた行くだろうことは確か。りー氏も一緒に行きたいと言い出す場所なんて、実はあんまりない。
今度は、本島なら南のほう、知覧近辺に行ってみたい。離島なら竹富島探検と、宮古諸島あたりか。
2003年02月24日(月)
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