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やすみ日記
梅子
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2014年05月21日(水)
「怒り(下)」吉田修一

<ネタバレ>
悲しい結末でしたね。

田代パートでは、愛子ぉぉぉ!! 何余計なことしてくれてんねん!! と思いましたが、希望の見える結末でよかった。
(いや、本当に田代が犯人だとしたら、愛子は正しいことをしてるわけなんだけど)
「愛してくれてるなら全部話してくれて当然」という意見を相手に押し付けるのも酷だなぁと思いました。
何かあったって、愛子には田代を守れないわけだし、そりゃ話せないよ。

田中パート…。
泉にあんなことがあったあとで、辰哉にまでこの仕打ちか。辛いな。

田中が、何でわざわざ「君の味方」って言ってまで作り話したのかとか色々考えてしまいます。
いつも凶悪なわけじゃなくて、自分を信じてくれる人の前では、一瞬でも、自分をまともな人間と思い込みたくてああ言ったのかなと。
落書きも、見えにくい位置にあったわけだし、泉が来たとしても見えない位置に書いたのかなと。

もっと、犯人の生い立ちとか語られると思ってたら、何もなかったですね。

直人のパート。
本当、優馬は気持ちに気づくのが遅いよな。

直人には「お前に女がいたって構わない」「一緒の墓に入るなんて冗談だから」って言っておきながら、
「休みの日は、直人にさえ会えればいい」「他に大事なものなんか無い」って心の中で思っててさ。
口に出して言えよ。色々遅すぎるんだよ。

直人の妹みたいな子は、直人のことが好きだったのかなと思うと、それも切ない。
優馬に電話して「何しらんふりしてるねん、バカヤロー」と言いたかっただろうに、我慢してたんだな。