「箱の中」木原音瀬 痴漢の冤罪で刑務所に入った男の話。認めて3万円の罰金を払えばすぐ釈放されるが、やってないと訴え続けたために「反省の色無し」とされて、10ヶ月の実刑。 もう、この刑務所の描写が辛くて辛くて…リアルで細かすぎる。寝るときも顔を布団で隠しちゃダメとか、受刑者同士でチリ紙ひとつやりとりしちゃダメとか。やっと信じられる人に出会ったと思ったら騙されて、堂野が追いつめられて、頭を壁にぶつけたり、泣くのをこらえるために手首噛んだりしてる姿は、ギリギリ心臓を振り絞られてる気持ちに。おまけに、風邪を引いても薬ももらえず、チリ紙もすぐに無くなるって、悲惨の一言。 喜多川の親切に心が安まるも、子どものような愛情のぶつけ方に、押され押されて…。堂野が、ああいうことがあっても、喜多川に住所を教えようと思ったのは、本人が気づいてないだけで、かなり愛情があると思うんだけど。とは言っても、出所後の堂野の行動は、仕方ないのか…。ラストに泣きそうになった。クッキーのシーンが好きでした。 続編の「脆弱な詐欺師」。出所後、堂野の行方を捜そうとする喜多川の話。 ろくに物も食べずに、ボロボロになるまで働いて、探偵に頼む費用を稼ぐ喜多川。や、やめて…痛々しすぎる。あれで本当に騙されて終わりだったら、後味悪すぎるよ。「…神様」の台詞に泣きそうになりました。 この、凶暴なほど純粋な恋心(というか、親を慕う子どものような心)の行き着く先はどこだろう。続編、「檻の外」の発行が楽しみでなりません。
事前に、五ヶ所抜けがあるって聞いてたんですが、昼休みに京都の旭屋書店で買ってきましたが、正誤表は入ってませんでした。公式サイトで抜けの分は確認できますが。これから買う方は注意された方が良いかも。28日以降に正しい分が出荷されるそうです。すでに買った方も、出版社に問い合わせれば交換してくれはるそうです。
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