風紋

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2003年11月30日(日) 本の話など(主に児童書) / 聴いている音楽 / 希望

11月27日(木曜)に図書館へ行って借りてきた本の一部。他にも借りてきた本はあるのだけれど、それらはまだ読めなかったり、あるいは「借りてきた」ということをここに書けない段階なので、書かない。ここに書いたのは、ほとんどの本が、昔に1度読んだことのある本。

(1)「ふたりは屋根裏部屋で」(さとうまきこ:作、牧野鈴子:絵、1985年、あかね書房)(詳細) 
(2)「ハッピーバースデー」(さとうまきこ:作、小林与志:絵、1982年、あかね書房)(詳細が見つからない…)
私はさとうまきこさんの既刊の本の全部を読んだわけではないので、「私が今まで読んだことのある本から判断すると」という限定つきでの判断になってしまうけれど、さとうまきこさんは、割り切れない微妙な気持ちに真っ向から取り組んでくれる作家だと私は思う。許される気持ちも許されない気持ちも、美しい気持ちも醜い気持ちも。だから私は好きで、小学生から中学生にかけての時期に、この2冊の本には随分支えられた。そういえば「友情のスカラベ」も良かったなー。今でもどこかで支えられている。しかしこの2冊は既に入手困難になっているらしい。

(3)「おおきなきがほしい」(佐藤さとる:文、村上勉:絵。1971年、偕成社)(詳細)(詳細
小さい子どもの頃によく読んでいた絵本なのだけれど、細かいところはすっかり忘れてしまっていた。急に思い出して借りてみた。そうそう、そんな話だったよ…と思いながら読んでいた。今では、「こんなことは現実には不可能だよ…」と一方ではわかってしまっているのだけれど、でも、本当にこんな木があってこんなことができればいいなぁ…。一番好きなのは、お話の最後に、かおる(主人公、男の子)とお父さんが本当に木を植えた、というところ。夢への第一歩を踏み出したという感じなので。

(4)「風と夏と11歳〜青奈とかほりの物語〜」(薫くみこ:作、みきゆきこ:絵、1993年、ポプラ社)(詳細
2002年12月1日の日記に詳しい感想を書いているので、今日は詳しくは書かない。かほりが青奈に強く憧れる気持ちが、一途でキラキラとしている。物語はかほりの視点から書かれているのだけれど、私が読み取った限りでは、青奈もたぶんかほりに憧れている。時々、この本がとても読みたくなって、借りに行く。本当は手に入れたいのだけれど、入手困難な状態になっているようなので…。

(5)「お星さまのレール」(小林千登勢:作、小林与志:絵:、1982年、金の星社)(詳細
今朝、ちょうどテレビで小林千登勢さんのニュースを放送していた。美しくて強い笑顔のお写真を拝見した。小林千登勢さんのこれまでを振り返る映像と説明を見て、私は、小林千登勢さんはとても美しくて強い生き方をされたのではないかと思った。憧れた。でも…生きていて欲しかった…。なぜ…。

(6)「約束」(2001年、集英社)(詳細
やっと読めた。フィクションのはずなのだけれど、特に最後のあたりは私の気持ちのそのままを代わりに書いてくれているように(勝手に)思って、胸がいっぱいになった。私も今の気持ちを、今書きたいと思った。だから今、書いている。…書けていないけれど…。


読みたいな、と思っている本のメモ。

「めざめれば魔女」(マーガレット・マーヒー:作、清水真砂子:訳、1989年、岩波書店)(詳細

「あるミミズの話。」(佐久間舞:作・絵、2003年、新風舎)(詳細


今、聴いている音楽
「ピアノ協奏曲第2番ハ短調,Op.18」(ラフマニノフ作曲)
激しい悲しみの渦の中にすぅっと引き込まれるようで、でもそれは決して不快ではなく、むしろ抑え込まざるを得なかった悲しみに出口をつくってくれるような感じで、一方でとても心が落ち着く。そして最後は限りなく優しく終わる。あくまで私の印象、なのだけれど。


時々後ろ向きになったり、時々右を見たり左を見たり、時々ぴとっと止まりながら、少しずつ前に進みたいと思う今日この頃。

未来への希望も失いそうになりながらの状態で、希望だけは捨てずにいたいと必死で願っている。


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浜梨 |MAIL“そよ風”(メモ程度のものを書くところ)“風向計”(はてなダイアリー。趣味、生活、その他)