ウェブショップを経営する私の友人から、オリジナルの絵はがきを扱うことにしたので、もし良かったらジュンコの絵で何かいいのがあったら、絵はがきにしてみたらどうだろうかというありがたい申し出をいただいた。未来のある人達の最初の一歩になれたら幸せだとまで言ってくれるので、舞い上がったワタクシ。
おりしも。母の葬儀に当たって、母が望んでいた母の「イメージ肖像画」として、小さなイラストを描き、こんなしおりにして、身内だけのお別れ会の時にみなに配っていたのだ。
この絵を見た親類達も、とても良い絵だ、カードか何かにしたら売れるんじゃないか、と(多分お世辞なんだろうけど)言ってくれてもいたのだ。 そこで早速ジュンコに、あの絵をカードにして売ってもらったらどうだろうかとメールを打った。
一日おいてジュンコから返事。
> あの絵はそんなにポストカード向きではないと思います… > あれがいい絵に思えるのはごくごく私的な理由からでしょうし > かといってそれ以外にとくに使える絵もないし > ジュンコの絵はないです でお願いします。 > 申し出はとってもうれしいです。お礼を言っておいてください。 > > ジュンコ
・・・やられた。
私ってば、やっぱりオオバカモノの親バカだった。ジュンコの方がずっと冷静だ。
彼女は授業をサボってばかりのダメダメ学生だけれど、作品に対する矜恃だけは人並み以上に持っているのだな。どうか、そのプライドに見合うだけの実績をこれから上げてくれ。それが、母の、せめてもの願いだ。
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