さくら保育園で入園から卒園までずっとユイマの担任だったコグレ先生の訃報が金曜日にはいった。 もう少しで卒園というところで入院され、卒園式にも出られなかったが、翌春から復職、元気にされている、と伺っていたのに・・・。
金曜日夜帰宅後、ユイマ保育園時代の友人たちに片っ端から電話をして連絡する。そして、ユイマにもコグレ先生が亡くなったことを伝えた。 お通夜が日曜日だから、一緒に行きましょう、と言うと、悲しいことが大嫌いなユイマ君、最初は、ボクあんまり行きたくないよ、と逃げ腰だった。私はユイマにはちゃんとお通夜に参列してほしいと思っていたので「ユイマが人生で最初に出会った先生で、しかも保育園の間ずーっと担任だった、ユイマにとってはとっても縁の深い先生なんだよ、やっぱりちゃんとお別れに行った方がいいと私は思うよ」と伝え、しばらく考えさせることにした。
お父さんのお父さんが亡くなったときも、すごく悲しんだけれど、お通夜からお葬式まで立派に参列しておじいちゃんを見送った経験のあるユイマのことだから、きっと、行くと言ってくれると思っていた。
夕食後「ボク、やっぱり行くよ。」とユイマ。「そうだね、それがいいよ。」と私も答えた。
本当はぷみぷみも連れて行くという考えもあったと思う。同じ園に在籍していたぷみぷみもコグレ先生には何かとお世話になった。ユイマの妹ということで余計かわいがってもらった様な気もする。 でも、ぷみぷみにコグレ先生のことを覚えているかと聞いても、何しろ小さかったので余りよく覚えていないのだ。 だから、敢えてユイマと二人だけで行くことにし、ぷみぷみはノイノイと一緒に留守番してもらうことにした。
案の定、ノイノイは一緒に行きたがった。が、こればかりは聞き入れることは出来ない。家を出る時間は夕方なので、昼の間にノイノイにはしっかりと説明をした。
「保育園のときのユイマ君の担任の先生が亡くなったの。死んじゃったのよ。もう会えないの。だからね、ユイマ君は今日の夜、先生にお別れに行くの。ユイマ君がちゃんとお別れ言えるように、ノイノイはおうちでしっかりお留守番していて欲しいの。わかる?」
保育園、死、お別れ・・・・そんな言葉がノイノイの心にすとんと落ちたのだろうか。徐々に、それでも行きたいの〜とは言わなくなり、夕方にはすっかり留守番の体制になっていた。
6時から、某斎場にてお通夜。会場にはすでに保育園の仲間たちが到着していて、懐かしい顔がいっぱい。お世話になった先生はじめ本当に大勢の方が弔問に訪れていた。 ユイマは祭壇に飾られたコグレ先生の写真をしっかり見てからお焼香をしていた。
元気そうな顔だったね、とユイマ。確かに写真の中のコグレ先生はとっても元気そう。 ちゃんとお別れできた?と聞くと、うん、まあね。とちょっと照れて答えるユイマであった。
帰宅は8時。ぷみぷみとノイノイには、キャラメルをご褒美に買って帰った。
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