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〜〜ぱるたの子育て日記〜〜



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■…2004年11月03日(水).......幸せな日常と悲惨な世界とのギャップに
個人的には楽しく幸せな日々を送っているが、世の中では悲惨なことが沢山起きていて、幸せな自分の生活を書き留める気力が起きなかったこの数日。

少し前、新潟では大地震があり、亡くなった方も多く、いまなお、沢山の人が不自由な避難生活を余儀なくされている。母子3人で乗った車が土砂に埋まり、その中から2歳の男の子だけが奇跡的に助かった。そのときのマスコミによる第一報が、「3人生存!」だったために、余計な混乱と悲しみをもたらしてしまった。

10月31日の私の誕生日は個人的にはとても幸せな日だったが、イラクで人質となっていた若者が首を切られて殺され遺棄されているのが発見された。数日前この若者が人質となったときに、この国の為政者の態度は「これほど行くなと国が言っているのに、それを無視してイラク入りしたのはあの馬鹿な青年だ。そんな馬鹿な若者の命一つのために国家が右往左往するなんてことはありえない。そんなことに影響されるのは迷惑だ。」と言う態度が見え見えだった。
私と私の子供たちが住んでいるこの国は徐々に、「無条件に自国民を守る国」ではなく、「国家に逆らわない国民だけを守る国」になりつつある。
国家という存在に、国民を守ること以外に、何の役割があろうか。 私が小さな頭で思うには、そのためだけに国家という組織は存在するのであって、個人としては、その恩恵を受けつつも、そのことが、必要悪にもなりうる・・・それが国家であるという認識だ。もし、国民のために国家があるのではなく、国家のために国民があるのだ、とだれもが公言する国になったとしたら・・・それを阻止すべく、日々生きているつもりだけれど、それでも力が及ばなかったら・・・私はこの国を捨てたくなるだろう。

10月28日に「日本全国の学校で国旗を掲揚し国家を斉唱させることが私の仕事でございます。」とほざいた某東京都教育委員に対し、園遊会の主が「強制になるということでないことが望ましい」と答えた。園遊会の主は、日本に住んでいながら日本国民ではなく、対外的には、例えば国家間での書簡にはその宛名に日本国元首と書かれるような人物だが、政治的な発言は一切禁じられていて、そのくせ、特別とされる血筋ゆえに一部からはあがめられてもいて、その一挙手一投足が世の中(海外含む)に対し独特な影響も与えている。
私は、この人物、というより、この機関の存在そのものに意義を見いだせないものである。
しかし、昭和と呼ばれる時代に同じ立場だった父親のもとに産まれ、先の戦争の始まりから終わり、そして、戦後民主主義を間近に見て育ったこの人物が、東京都教育委員会の昨今の動きを見て、何も感じない訳ではなかったのだとわかって、少しだけ、人間としての彼に共感を覚えた。
が、同時に、私もその人物(機関)の言動に影響を受けていることを少し嫌悪した。

このやりとりを受けて、東京都教育委員会の任命権者でもある都知事は「都教委がやっていることは強制ではない。国が決めたことを公務員として、義務として行うかどうかの問題だ」という更に腹立たしい発言をした。この知事を選挙で選んだのは東京の選挙民だ。私も東京の選挙民で、この知事の当選を阻止することが出来なかった。そのことに、心から絶望を感じる。
東京都がだめなら、埼玉県にでも引っ越すか?冗談でnoripとそんな話をした。なぜなら、東京都教育委員会の影響下にある公立小学校、中学校、高校に、これから進んでいくのは私の子供たちなのだもの。他人の死を願ったりしたら地獄に堕ちそうだが、私は現都知事の一日も早い死(政治的な・・・)を望む。

不幸なことが起きると、自分の幸せな生活を愛おしく思ったり、感謝したくなったりするもののようだが、私は、最近はどうもそんなふうには思えなくなった。私の小さな幸せと、世の中の不穏な動き、大きな不幸、悲惨な現実とのギャップが大きすぎて、つい、不幸なこと、不条理なことから目を背けたくなる。背けたくなる自分をもてあます。そしてそんな自分を嫌いになる。
そんな暗い気持ちのまま、ネットでリンクをたどりながら、関係情報を読んでいるうちに、このサイトにたどり着いた。そこで知ったこの言葉を今日はここに書いて、心に刻むことにする。

愛の対極にあるのは憎しみではない。無関心である。美の対極にあるのは醜さではない。無関心である。知の対極にあるのは無知ではない。それもまた無関心である。平和の対極にあるのは戦争ではない。無関心である。生の対極にあるのは死ではない。無関心、生と死に対する無関心である。



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