久しぶりに晴れた休日。ユイマが移動教室から持ち帰ったたくさんの洗濯物を干す。物干し場には、ユイマのトランクスが3枚、はためいている。それを見ながらパンツについてこんなことを思い出した。
私は3人姉妹で育ったので、男の子のことはよくわからない。まして下着についてなど、自分の父親が身につけているものが男性用下着のすべてだと思っていた。
なので、結婚してもしばらく、トランクスが下着であることを知らず、noripがTシャツにトランクス1枚で家の中を歩いていても、アウターとしてのショートパンツをはいているものだと思っていた。 ある日、私が手が離せずにいるところ、玄関のベルが鳴り、noripに出て頂戴!と頼むとこんな格好だよ、今出られないよ、と断られたのをきっかけに、初めてそれが下着であって、人前には出られない格好であることを知ったのであった。 いくら私が知らなかったからとはいえ、そんな下着姿で、私の前を歩いていたのね、とちょっと怒ったりして。 当時はまだウブだったのね。
それはさておき。
ユイマもつい最近までブリーフをはいていた。保育園時代は、ウルトラマンティガやガイアがプリントされているいわゆるキャラクターブリーフを愛用。トランクスの方がいいぞー、とお父さんに言われても、やだぁとなぜか恥ずかしがってはかずにいた。小学校5年生になってから、あるとき、大きいお兄ちゃんがいるお友達の家に行ってどろんこ遊びになり、お洋服を全取り替えしなくちゃいけないような事態になったことがあった。そのとき、お友達のお母さんが親切にも、お風呂場でシャワーを浴びさせてくれ、さらに、お兄ちゃんらのトランクスからお洋服から一式貸してくださった。お友達お兄ちゃんの大きめなお洋服を着て、ユイマは別人の様な格好で帰ってきた。そのとき、ブリーフよりトランクスの方が穿き心地がよかったのか、それともお兄ちゃんたちがかっこよかったのか、以来、ボクにもブリーフ買って、と積極的に言うようになったのだ。
しばらくそのままになっていた新規トランクス購入計画は、移動教室を機に、一気に実現。新たに少年用のトランクスを4枚購入。ユイマは張り切って、出かける当日朝、わざわざブリーフをトランクスにはき替えて出かけて行った。ブリーフなんてダサイぜ。とばかり、持っていったパンツは全部トランクス。3枚のトランクスが洗濯物になって帰ってきたわけだ。
ユイマ曰く、トランクスだとお○ん○んがぶらぶらすーすーするんだよ〜〜、と変な腰つきで踊って見せてくれた。それが良いのさ、とお父さん。聞くとクラスの男の子も大半がトランクス派らしい。お○ん○んを健康な状態に保つにもブリーフよりトランクスの方が優れている、というのがユイマ父noripの持論。 すっかりトランクス仲間になったユイマもニコニコだ。 変な父子だ。
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