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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2004年05月08日(土)
Vol.472 鉄砲隊

おはようございます。りょうちんです。

俺の住む街は、いわゆる城下町だ。天守閣は今はもうないが、城跡は公園になっていて中にはちょっと有名な博物館があったり、街を走る旧道は意味もなくL字型になっていたりする。近年この城跡に天守閣を復元させようという動きがあり、市ではその一環として「時代まつり」というイベントを数年前から催している。
この祭のメインは、仮装行列。殿様やお姫様や侍に仮装した人が行列をなして街の中を練り歩くというのが最大のイベントなのだが、この仮装行列にひょんなことから俺も参加することになった。観光協会に勤める友達から、欠員が出たところに参加してくれとオファーがかかったのだ。俺は相方を誘い、ふたつ返事でOKした。
今回、俺と相方がふんしたのは鉄砲隊。鎧に身を包み、鉄砲を肩にかけて歩くというなんとも勇ましい格好だ。受付を済ませ控え室に入ると、着せ替え担当の人がやってきて、あれよあれよという間に鉄砲隊の衣装に着替えさせられた。考えてみたら鎧なんて今まで着たこともないし、わらじだって上手く履けるか自信がなかったのだが。気がつけばあっという間に、俺も相方も戦国時代の鉄砲隊になっていた。しかし、なんとも見た目が弱っちい。どんなにカッコイイ鉄砲隊の衣装でも、俺らが着るとどことなく頼りない。こればっかりは仕方のないことなのだが。
さて、いよいよ行列が始まった。沿道には思いのほか大勢のギャラリーがいる。写真もたくさん撮られて、上機嫌な俺。ところで、鉄砲隊には重要な使命が待っていた。隊長の号令とともに、担いでいる鉄砲を空に向かって撃たなくてはならないのだ。緊張の面持ちで鉄砲を構え、引き金を引く。「3発鳴りますよ」と言われていたのに、銃口からはたった1回だけしか煙は上がらなかった。思いもよらぬ不発弾を抱え、あせって引き金ばかりカチカチ動かしている俺はやっぱり弱そうだった。これじゃ敵が攻めてきたらすぐにやられちゃうな、なんて自分でも思った。
もしも来年もお呼びがかかったら、今度は何に仮装しようか。忍者なんかも楽しそうかもしれないな。