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| 2004年03月24日(水) ■ |
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| Vol.455 桜の花の咲く頃に |
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おはようございます。りょうちんです。
東京で桜が開花宣言された日を境に、再び寒さが返ってきた。いわゆる寒の戻り。桜の花の咲く頃になると、一時的に真冬のような寒さがやってくるなんてことはそんなに珍しいことではない。今日も鉛色の重たい雲から落ちてくる3月の冷たい雨が、桜よりもひと足先に満開になった真っ白なこぶしの花を濡らしていた。 ここんとこ俺がなんとなく気分がすぐれずユウウツなのは、暖かな本当の春がなかなかやってこなくてじらされているからだけではない。時間が足りないのは今に始まったことじゃないけれど、やらなくちゃならないことも考えなくちゃならないことも山のようにあって、もう何から手をつけて良いかさえわからなくなりそうになる。こんなこと、コトバにしたってなんにも解決しないのだけれど。 深呼吸をしてみる。天井を見上げてみる。お茶を口に含んでみる。真夜中の静寂に耳をそばだててみる。気がつけば無意識のうちに、自分の感覚をフル稼働して少しでもラクな方へと身を委ねようとする俺がいた。もがいてばかりいるんじゃなく、一瞬だけ力を抜いて流れに任せると、見えなかったものが見えてきた気がした。 垣根に咲いた沈丁花から、むせるくらいに甘い香りが立ち込める。ひと雨ごとに暖かくなるなんて言うけれど、この雨があがったら本当にまた少しだけ暖かくなっていくのだろうか。うららかなひざしも満開の桜の花も、ココロから待ち望んでいる俺だけれど。今はまだもう少しだけ、この冷たい雨に打たれていよう。季節が巡れば、やがて俺のところにももうじき本当の春がやってくるのだから。
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