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2007年03月26日(月)
「2ちゃんねる」管理人・西村博之氏が語る「堀江貴文さんのすごいところ」

「九州スポーツ」2007年3月23日号の記事「エンタメ戦闘区域・『2ちゃんねる管理人・ひろゆきがキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!<4>』」より。

(「2ちゃんねる」管理人の西村博之さんへのインタビューで構成された記事の一部です)

【尊敬する人は、目標にする人物は、基本的にはいません。元ライブドア社長の堀江さんがいろいろお祭り騒ぎを起こしていた時は注目していました。何をやらかすか分からないし、どう動くか全く予想がつかないというところが魅力でしたね。
 周囲ではライブドア事件の判決が確定後(無罪、執行猶予なら)一緒に何かやるのではと期待する声もあるようです。でも、堀江さんは精神的にダウンしそうな気がする。堀江さんがすごいのは、あれだけお金を持っているのに自ら道化役を引き受けてとにかく一生懸命なところ。
 ボクからすれば何もあそこまで頑張らなくていいじゃないかと思うんです。でも、判決後は逮捕されたことを振り返って「今までオレは何をやっていたんだ」と急に落ち込んじゃいそうな気がします。
 ボクは基本的に朝、絶対に起きられない人間なんで、最も尊敬するのはきちんと7時に起きて、9時に出社するサラリーマンです。みのもんたさんが1週間で最も長時間(21時間42分)テレビの生放送に出演する司会者として、ギネスブックに認定されたことが話題になりました。
 でも、何がすごいんですかね? サラリーマンには30年間ずっと9時〜5時で働いて、無遅刻無欠勤の人も多いんですよ。みのさんの実働時間はサラリーマンよりも少ないわけですから。彼が30年間サラリーマンと同じ賃金で、今と同じペースでテレビに出演し続けないと認めるわけにはいかないですね。】

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 ちなみに、西村博之さんにインタビューした記者は、こんなふうにに西村さんの印象を書かれています。
【西村博之氏をメディアは孤高のカリスマのように扱っている。しかし、その実態はハキハキしゃべる礼儀正しい好青年。靴を履くのが面倒くさいとシティーホテルにサンダル履きでやってくる無骨な面もある。とにかく魅力的なキャラクターだった。】
 まあ、それを「無骨」と感じるか、「TPOをわきまえない非常識な男」と判断するかは、相手次第、という気もしますし、僕だったらそういう席に「誤解を招くような服装や格好」は避けると思います。西村博之さんは、「他人の目を意識しない(あるいは、意識しながら自分のイメージ作りをしている)」のは間違いないでしょうね。そういう意味では、テレビなどの大きなメディアに積極的に露出することを選んだかどうかの違いだけで、堀江貴文さんと西村博之さんというのは、けっこう似ているところもあるのではないかな、と僕は感じました。そして、堀江さんが燃え尽きてしまうのではないかという推測も、当たってしまうのではないかという気がします。

 ここで西村さんが語っている「堀江さんのすごいところ」というのは、言われてみれば確かにその通りで、堀江さんが「あれだけお金を持っているのに、自ら道化役を引き受けてとにかく一生懸命だった人」であったのは間違いありません。その「一生懸命さ」が向けられたベクトルに問題があったとしても、あれだけの企業の社長で大金持ちであれば、自ら細木和子の番組に出演したり、バッシングする人たちに正面きって反論する必要はなかったはずです。あるいは、早々に「引退」して、悠々自適の生活を送るという選択肢だってあったのではないでしょうか。少なくとも、あそこまで矢面に立つ「必要性」は、堀江さん個人にとっては、ほとんど無かったんですよね。それでも、「そうせずにはいられなかった」堀江さんの勤勉さというのは、なんだかすごく悲しいものにも感じられるのです。

 このインタビューはかなり露悪的なもので、「みのもんた生放送出演時間」というのは、あくまで「画面に映っている時間」でしかなくて、映っていない時間にも取材とか打ち合わせとかリハーサルなどのさまざまな「仕事」をしているなんてことは西村さんも百も承知のはずなのですが、あえてそういうところは知らんぷりをして「サラリーマンは偉い」と言ってしまうところが西村さんと堀江さんの最大の違いなのかもしれません。西村さんのほうが、ちょっとだけ「嘘が上手」なのですよね。

 西村さんの話を裏返せば、「ボクはあんな安月給で、毎日早起きして会社に通う人生なんてまっぴらごめんですけどね」ってことなのですから、ほんと、モノは言いようだな、という気がします。