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2007年01月19日(金)
「最難関国立小学校」の狭すぎる門

「ダ・カーポ」598号(マガジンハウス)の記事「新・ダカーポ探検隊・第92回」より。

【不運に負けじと3度チャレンジしたのは、東京学芸大附属の大泉小学校。1次の抽選の確率は比較的穏やかで50%(下1ケタが、0、3、4、6、7が当選)ということもあり、無事通過(番号は363だった)。妻は、「私が書類申請してもらった番号なので当たったのよ」と言う。しかーし、満を持してのぞんだ試験(受験番号79)は案の定、玉砕。マナーを問う問題で「バスの中でしてはいけないのは?」と聞かれ、「分かりません!」ときっぱり答えた息子よ(”電車の中”なら答えられたらしい)……やはり、オレの子だなぁ。合格発表の日の朝。くじ引きの抽選器ではなく実力(点数)で選ばれた受験番号が校庭に掲示された。500人から約90人が選ばれたが、実はこのまま合格とはいかないのが国立小受験の空恐ろしいところ。最後の3次選考はまた抽選をするのだ。確率2分の1。実力はあっても、半分は不合格。これぞ天国と地獄。国立小受験を制したいなら、クジ運を磨け、である。】

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 筆者の「国立小学校『お受験』体験記」なのですが、子供がいない(というか、結婚もしてない)僕にとっては、なんだか別世界の話のようでした。私立小学校の「お受験」はまた別なのかもしれませんが、国立小学校に入学するためには、こんなにも多くのハードルが待っているなんて!

 ちなみに、この記事では他にも2つの国立小学校を受験したときの話が書かれているのですが、東京学芸大学附属竹早丁小学校の入試は、男子募集枠には、定員20人に対して、1539人の応募があったそうです。競争率なんと77倍。ちなみに、こちらの小学校も、1次選抜はくじ引きで、まず400人が選ばれるのだとか。どんなに実力があっても、くじ運が悪ければそれでおしまい、です。その一方で、くじ運だけが良くても実力がなければ2次試験以降で落ちてしまうのだから、「運だけ」でもないんですよね。たぶん「国立」ということもあって、一部の「ものすごくできる子供」だけではなくて、なるべく多くの生徒に門戸を開くためにこんなふうになっているのでしょうけど、運→実力→運という3段階にわざわざ分けなくても、せめて2段階くらいにならないものかとも思うのです。最初のくじ引きは、受験にかかるコストを考えて行われているのでしょうが、くじで「門前払い」よりは、受験料が上がっても試験くらい受けさせてもらいたいとう親だって多いような気もします。それにしても、子供にとっては、「クジで落ちる」のと「試験で落ちる」のと、どっちがショックが大きいのかなあ、とか、つい考えてしまう話ではありますね。

 ところで、ここで触れられている「バスの中でしてはいけないこと」っていう「マナーの問題」は、もし自分が実際に子供の頃に問われていたら、けっこう難しそうではあるんですよね。電車の中に比べて、バスは狭いし、「してはいけないこと」以前に、「バスの中でできること」そのものが少ないだろうし。「急に立ち上がらない」とか「騒がない」というような答えになるのかなあ。そもそも、こういう「問題」で小学校入学前の子供の「実力」がわかるのでしょうか?