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2005年10月12日(水)
女性編集者たちの「過酷すぎる」労働環境

『ダ・ヴィンチ』2005年11月号(メディアファクトリー)の記事「それでも出版社で働きますか?」より。

(「働きマンはツライよ〜編集者匿名座談会」の一部です。参加者は、A(大手出版社ベテラン社員)、B(大手出版社若手社員)、C(中堅出版社社員)、D(フリーライター)の4氏です。)

【A;週刊誌は、憧れどころか嫌われることも少なくない仕事だから、肉体面だけでなく精神的なストレスもたまりやすいよね。

B:取材対象にとっては話しづらいことや話したくないことを聞かなきゃならないから、相手の玄関先で水をかけられたり、警察に通報されたり。下手すると殴られることもある。

C:私の同僚はデート中に呼び出されて、張り込みに駆り出されることもしょっちゅうだって言ってました。「自分のデート時間より他人のデートを見ている時間のほうが長い」って(笑)。

A:張り込み取材だと、1週間内車内で生活することもあるからね。

D:張り込み中は退屈なのに気が抜けない。あまりのストレスで車中で編集者とカメラマンがケンカになって、ターゲットを見失ったなんて笑えない話もある。

B:逆に尾行されたり、取材先で監禁されたりなんて危険とも隣り合わせ。「夜道に気をつけろ」とか「交通事故に気をつけろ」なんて脅しを受ける人もいる。

D:女性の編集者や記者だと、ホテルに連れ込まれそうになったという人もいるよね。「キスしてくれたらネタをやる」なんてセクハラまがいの要求も日常茶飯事。

C:いちいちセクハラだと目くじら立てていたら仕事にならないっていうか。「パンツをその場で脱いでくれたらネタをやる」と言われて、パンツを二枚重ねではいていったという女性の先輩編集者がいるんですけど(笑)、それくらいしたたかにならなきゃいけないのかなぁ。

D:それに、キスやセックスくらいでネタがもらえるならラッキーと思えるほどに、ネタを出さなきゃいけないプレッシャーはキツイ。会議前夜なんて「決定的なスクープを掴んだぞ!」と思って目覚めたら、夢でガックリってことも。

A:社会的意義はあるとわかっていても、「ファッション誌の編集者としてオシャレな毎日を送っているはずだったのに」「憧れの作家の本を作ってみんなに喜ばれたいのに」と思うこともある……難しいよね。】

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 華やかな「マスコミ」というイメージがある編集者たちも、こうしてその実情を聞いてみると、けっしてイイコトばかりじゃないんだなあ、という感じです。とくに、女性編集者に対する、被取材者のセクハラまがい(というか、これは「セクハラ」そのものだろ!)の行為の凄さと、【キスやセックスくらいで(!)ネタがもらえるならラッキーと思えるほどのネタを出さなくてはならないというプレッシャー】の禍々しさには、なんだかもう「こんな仕事、オレの娘にはさせられん!」と固く決意してしまいそうです。「パンツ二枚重ね」なんて、そういうのが大人のしたたかさなのだと言い切っていいのかどうか……でも、結局はマスコミの人たちというのは、そういう世界の熱気に酔っていて(あるいは、酔わされていて)、事件の被害者やその家族たちにも、自分と同じ視点での「協力」を要求してしまうのかな、という気もするんですけどね。きっと「業界」では、「ネタのためなら『体当たり』だってアリ!」なんでしょうし。
 こういうのが、本当に「笑い話」なのかどうかは、ちょっと微妙。
 まあ、確かに編集者っていうのは大変な仕事みたいです。でもなんだか、こうして集めてきた記事を喜んで読んでいるのだと思うと、なんだか自分が情けなくも感じるのです。そういう「記事」がウケるからこそ、そこまでして「ネタ」を集めようとするのだろうから。