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2005年07月21日(木)
菊間千乃アナの「失態」と不安定な「女子アナ」

日刊スポーツの記事より。

【人気グループNEWSの未成年メンバー(18)の飲酒問題で、処分されたフジテレビ菊間千乃アナウンサー(33)が当日、ヒップホップグループ、ケツメイシのメンバーと食事をしていたことが20日、分かった。菊間アナは14日夜、ケツメイシの4人と仙台市内の牛タン店で食事。その後、ボーカルRYOJI(30)とクラブに行き、そこで未成年メンバーを呼び出したという。菊間アナはケツメイシの大ファンで、フジとは関係ない私的な行動だった。
 菊間アナはケツメイシのメンバーとのプライベートな酒席に、NEWSの未成年メンバーを呼び出していた。関係者によると、14日夜、菊間アナは女子バレーボール・ワールドGP中継終了後、ケツメイシの4人と仙台市内の牛タン店で食事をした。15日午前0時ごろ、菊間アナとRYOJIの2人が同市内のクラブに行き、菊間アナがホテルにいた未成年メンバーを呼び出したという。
 未成年メンバーはバレーボール中継終了後、午後9時すぎから同市内の飲食店でフジテレビのスタッフが開催した食事会に参加。終了後、もう1人のNEWSメンバー(20)とともにホテルに帰った。菊間アナは食事会には参加せず、この日はスタッフとは別行動だった。フジテレビは16日にマスコミに送ったファクスで、メンバーがこの食事会で飲酒したことを認め、さらに「菊間千乃を含めた数名と出かけた仙台市内の別の飲食店においてもアルコールが提供されたもようです」と説明していた。
 ケツメイシは16日のコンサートのために仙台入りしていた。菊間アナはホームページでケツメイシの大ファンであることを公言、RYOJIとは飲み仲間だったという。ケツメイシの所属事務所は「(未成年メンバーが)クラブに来たときはすでに酔っていたそうです。会話はあったそうですが、いつのまにかいなくなったので、帰ったのだと思っていたそうです」と説明した。メンバーは1人でクラブからホテルに帰る際に、泥酔して公園で暴れ補導された。RYOJIはNEWSに楽曲を提供したことがあるが、このメンバーとの面識はなかったという。
 フジテレビ広報部は「菊間アナが誰と飲んでいたのかは個人的な話なのでお答えできません」としている。】

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 別に30過ぎの男女が一緒に酒を飲むこと自体は犯罪でもなんでもないので、ケツメイシとしては、とんだとばっちりという感じなんですけど、もし18歳少年を飲ませた現場にいたのだったら、このケツメイシのボーカルの人もなんらかの罪に問われてしかるべきなのではないかと。確か「ケツメイシ」って、漢方薬の名前かなんかで、リーダーは薬剤師だったと記憶しているのだけど…
 それにしても、「メインキャスターの一人にもかかわらず、スタッフ主催の食事会を休んで人気グループと私的飲み会」という菊間さんの行動は、「たぶんこの人、フジテレビの社内でも敵をたくさん作っていたんだろうなあ」と感じさせるものですし、この件に関して、途中からフジ側も菊間アナを擁護するのを止めて、むじろ主体的に責任を追及している感があり、「いい機会だから、菊間を切ろう!」という決意すら感じます。これだけ詳細な情報がメディアにリークされているというのは、「内通者」がいる可能性がありますし。
 この騒動そのものを考えてみると、「いいオトナが、18歳の少年を呼び出して酒を飲ませ、そのまま放置してしまった」というだけの事件なのですが、ここまで話が大きくなったのは、当事者がジャニーズの人気グループのメンバーのひとりだったり、フジテレビの女子アナだったり、まさに「今をときめく」人気ミュージシャンだったりするからなのですが、あらためて考えると、「女子アナ」というのは、なかなか複雑な職業のような気がしてくるのです。
 例えば、もっと年上の「和田アキ子が、ジャニーズの18歳少年を呼び出して飲酒させ放置!」とかいう話なら、けっこうみんな「しょうがねえなあ、芸能人ってやつは…」とか呟きつつ、なんとなく聞き流してしまう程度のニュースなのではないか、と僕には思えるのです。「酔って騒ぐ18歳の少年」なんて、みっともないけれども、珍しくもなんともないし。
 まあ、偉い人たちが「これを『見せしめ』にしよう!」という発想も、よくわかるんですけどね。
 でも、この事件にかかわっていたのが「女子アナ」だということが、この事件をこんなに大きくしてしまっているのです。現在の一般的なイメージとして、「女子アナ」=「マスコミ=社会の木鐸(旧いな…)として責任を負っている人」と考えている人はほとんどいないはずで、むしろ「女子アナのくせにバカ」なほうが受けたりするんですよね。入社時に選ぶ側だって、実際は「アイドル性重視!」なんじゃないかなあ。受験者側も「モーニング娘。」のオーディションを受けるのと同じような意識でアナウンサー試験を受けている人って、けっこう多いのではないかと。
 それで、いざアナウンサーになってみれば社会人として厳しい面がある一方で、アイドル的にみんなにちやほやされるし、周りは芸能人だらけ。そりゃ「勘違い」する人もいますよね。もっとも、本人たちとしては、最初から「そういう世界」だと思って入ってくるのかもしれないけど。
 そして、周りの人々も、ふだんはアイドル扱いしているくせに、こういう事件になると「(自分たちと同じ)会社員のくせに!」「マスコミとしての責任感に欠ける!」とか言い始めるのです。むしろ「普通の会社員」であれば、職場の飲み会よりも「ケツメイシ」の人と飲んだほうがいいですよね、たぶん。その気持ちは理解しやすいし、自分でもそうする、という人は少なくないはず。そういう意味では、菊間さんは「普通」なのかもしれません。 今回の社会的なリアクションの中には「たかがテレビ局の一社員のくせに、人気アイドルやミュージシャンと派手な交友関係を持っているなんて、けしからん!(うらやましい…)」というような感情的な反発も、含まれているのでしょう。
 でも、菊間さんは18歳の少年を「勝手に帰ったと思った」と言っているそうですが、そんなの大学の部活の飲み会でも、飲ました後輩は、先輩が最後まで面倒みるのがスジだろう、という感じなんですけどね……
 菊間さんが「脇の甘い女」なのは確かなのですが、その一方で、アイドルでもあり、一社員でもある「女子アナ」というのは、あらためて考えると、ものすごくいびつな存在のように思えてくるのです。ああいう立場で、自分を保つのは、本当に難しいことなのかも。

 いろいろ小難しいことを言っているけど、本音はみんな「何様のつもりなんだ、この勘違いオンナは!!」ということなんだろうけどさ……